先日、青色発光ダイオードの発明を讃え、赤崎、天野、中村の三博士にノーベル物理学賞が贈られました。言うまでもなく非常に素晴らしい快挙で、本当に祝福すべきであると思います。
一方で、今回の裏の側面としてマスコミに再びとりあげられているのが中村さんと日亜化学工業株式会社の訴訟問題です。今日はこの話をしたいと思います。
中村さんは徳島県に拠点を置く日亜化学の研究員として今回の受賞につながる成果を挙げました。10年以上前の話です。その結果、中村さんは学会のスターダムを駆け上った一方で、日亜化学は青色LEDを始めとする様々な応用製品を世に送り出したちまち光業界で世界有数の企業へと成長しました。
しかしその後、紆余曲折を経て中村さんと日亜の関係は悪化。氏は日亜を退職し、「怒りを感じる」という言葉とともに、発明の対価として200億円※を求めた裁判を起こしました。怒りというワードは彼の著書「怒りのブレークスルー」の題名にも出てくるほどで、相当怒っていたようです。結局、数年の法廷闘争の後に約6億円の賠償金を日亜が中村さんに支払うことで決着します。
※当初、あやまって600億円と表記していました。お詫び申し上げるとともに訂正させていただきます(2014/10/9/19:11)
その裁判の中で中村さんは、青色LEDの発明はすべて私がやった、発明の対価として2万円しかもらっていない、日本の研究者は奴隷のようなもの、という趣旨の主張をしています。その結果、中村さんは孤高の義士で、日亜化学は労働者から搾取するだけの悪の企業、というステレオタイプなイメージが流布しました。
はたしてそれは本当なのでしょうか?
私はやはり、中村さん=正義、日亜=悪というレッテル貼りは行き過ぎという気がします。実はわたしは大学を出て2年ほど日亜化学の研究所に務めた経験があり、日亜の職場環境については実際に経験をしました(今は、別の会社に務めています)。また、私が入社したのは中村さんがご退職されたあとなので直接の面識はありませんが、彼の元同僚を通して話を聞くなどして間接的に事情を聞きました。実際にすべてを直に見たわけではないので断言はできませんが、勧善懲悪な図式というのはやはり無理があって、真実はもう少し中庸であるように思います。
日亜化学に在籍する元同僚による中村さんの評判は様々です。奇人、変人、ケチといったネガティブな表現は聞かれますが、それは口さがない徳島県民ゆえ(※徳島は海を隔てた堺に近く、文化的には大坂商人のようなところがある)。本気で彼を嫌っているような人はあまりいないように思います。
むしろ、実験哲学には光るものがある、エンジニアとしての生き様は尊敬しているなど、彼の技術面については多くの人が認めているようでした。
彼らにとって中村さんは一緒に働いた同僚であり、友人であり、上司であり師匠でもあるという、どちらかというと身近な存在のようです。
ただし、仕事の成果となると話は別です。中村さんの「すべて自分でやった」という趣旨の主張には多くの人が反論します。実際に青色LEDを実現するには無数の致命的な課題があったのですが、その解決策を提案し実現したのは中村さんの周りにいる若いエンジニア達でした。彼らが「こんなアイディアを試してみたい」というと、中村さんはきまって「そんなもん無理に決まっとる、アホか!」とケチョンケチョンに言い返したそうです。それでも実際にやってみると著しい効果があった。そういう結果を中村さんがデータだけ取って逐一論文にし、特許にし、すべて自分の成果にしてしまったんだ、と。これらの進歩はまだ青色LEDが実現する前の話で、プロジェクト自体がうまくいくかなんて全くわからないフェーズでの出来事です。そんな中、みんな必死になって策を練り、頭をフル回転させて一つ一つ突破口を開いていった。そういう状況があるのに、全て自分がやったという主張は受け入れられない、という気持ちの人が多いようです。
もっとも、彼らも中村さんの成果を否定しているわけではありませんでした。中村修二なくして青色LEDなし、赤崎先生のグループ以外で誰よりも先駆けて良質な結晶を作れることを証明した実績は否定のしようがありません。また、その後の研究グループを率いたのも彼でした。中村さんは学会などで忙しく研究現場は不在にしがちだったため現場の人間が勝手に動いていた側面があるようですが、それでもチームのメンバーは良い成果があると「これは中村さんに報告しないと!」と喜びを分ち合おうとした、という話をきいたことがあります。変わり者で困った上司だけど、やっぱり大切な隣人であるという風には捉えられていたようです。
このように、裁判での主張を巡って中村さんと元同僚とあいだで多少の軋轢はあるようですが、そんなに関係が劣悪なようには見えません。でも、中村さんは日亜に対しては「怒り」を感じていると言っています。一体、彼は誰に怒っているのでしょうか?
ここからは私の推測も多く混じっていますが、彼が怒っているのは元同僚ではなく、日亜の経営陣に対してでしょう。
そもそも中村さんに青色LEDの研究を許可し、億単位の研究費を提供したのは先代の会長(故人)でした。当時の日亜は従業員200人程度の中小企業ですから、安い出費ではなかったはずです。ましてや誰も成功するとは思っていなかった青色LEDの開発でしたから、先代は、もうお金は返ってこないかもしれない、けどわずかな可能性に賭けてみよう・・・というつもりだったでしょう。そういう事情ですから、中村さんも先代には感謝しているのではないでしょうか。
しかし、青色LEDが軌道に乗り始めたときには先代は引退し、別の人が経営についていました。新しい経営陣はLEDを事業化するのに全力を傾けます。その結果、中村さんに対しては販売戦略会議に出て意見を言ってくれ、いついつまでに商品化を成功させてくれ、などと研究とは無関係な業務を依頼するようになりました。商品化チームというのは常識人の集まりですから、きっと中村さんの浮世離れした行動は呆れたものに見えたに違いありません。勢い、バカにしたような態度も取ってしまった可能性があるかと思います。
しかし、これが根っからの自由人、反骨精神の塊である中村さんに受け入れられるわけがなかったのです。私が歯を食いしばって立ち上げたLED研究なのに、少しうまく行ったらあとから乗っかかった連中が食い物にしようとしている、許せない・・・・と思ったとしても不思議ではありません。
そんなこんなで現経営陣と中村さんの軋轢は頂点に達し、退職、訴訟へと発展した・・・・というのがことのあらましかと私は思っています。
訴訟の中で、発明の報酬は2万円しかもらえなかった、という中村さんの主張があります。これはある意味本当で、嘘とも言える主張でしょう。日亜に限らず企業には発明報酬と言って特許出願時にその発明の良し悪しにかかわらず1〜5万円程度の定額の報奨を支払う制度があり、「2万円」はそのことを言っているのです。しかし、その後の特許の活用度を見て発明人の給料を上げたり、事業化の後に利益の一部を支払うなどして発明の対価を支払うのが一般的です。実際に日亜は給料を上げました。中村さんの年収は大きな企業の役員に匹敵しうるレベルだったという噂も聞きます。また、仕事も多少の制約はあったにせよ大きな裁量を与えており、中村さんは学会発表のために会社を離れて世界を飛び回り、論文を多数書いて多くの対外的な成果をこの時期に積み上げています。まさしく自由そのもので、日本の研究者は奴隷のようという中村さんの主張は、日本のサラリーマンには受け入れがたいのではないか、と思います。海外の大学に在籍する研究者に比べると制約が多いなどいろいろあるのかもしれませんが、少なくとも日本の企業として後ろ指を差されるレベルの待遇ではなかったのではないでしょうか。
以上、簡単にまとめると、
- 青色LEDの実現については、貢献は非常に大きく間違いなく筆頭だが、重要なアイディアの全てを発案したわけではない。
- 中村さんは発明の対価として2万円以外に豊富な給与と自由な待遇を手に入れていた。
- 社員は中村さんをそんなに嫌っていないが、全て自分の発明だったという主張については良く思っていない。
- 中村さんは今の経営陣は好きではなく、いろいろ軋轢があった。
もちろん私が見聞きしたことが全てではなく、勘違いしている部分もあるかもしれません。しかし、中村さん一人が正義を背負い日亜化学という悪と戦った、という紋切り型のストーリーで語るには事実は少々複雑だと私は捉えています。中村さんの成果が素晴らしいのは大前提ですが、ただ、みんなもう少し日亜の言い分も聞いてあげても良いのかな、と私は思います。
最後に、日亜化学は技術者・研究者にとって悪者なのか?という疑問にお応えしたいと思います。実際に日亜に勤務した私の経験からすると、少なくとも研究部門に関してはそんなことは全くありません。むしろその逆です。テーマは自分で自由に選べるし、やり方も自由。やりたい!と言ったことに対して予算がでないことはほぼ無いし、一度始めたテーマを経営者の判断で理不尽に止められる、ということもめったにありません。無駄な会議もないし、資料や書類も細かいことは言われない。まさしく技術者天国と言った格好で、研究に没頭できる環境が整っています。技術を極めるという意味では非常に素晴らしい職場に違いありません。よく、LEDのまぐれあたりに支えられている会社と揶揄されますが、LED以外も世界シェアトップの製品を多く抱えこの業界では研究開発力には定評が有ります。
ただ、元社員として強いて不満を言うとすれば、ちょっと給料が安いかな〜という気はしています。世界レベルのとっても良い仕事をしているエンジニア達がたくさん居ますので、もうちょっと待遇を良くしてもいいのでは(儲かっているわけだし)。あと、食堂のご飯があまり美味しくない。仕出し弁当の販売ではなくて厨房でちゃんと調理されたホカホカのご飯が食べられれば、もっと働きやすい良い会社になるかな〜と思います。それ以外は、本当にいい会社だと思います。
改めまして、今回のノーベル賞受賞は本当に素晴らしいことで、同じ分野で働かせて頂いているものとして、心より祝福申し上げます。博士達の足元にも及びませんが、私も企業の一研究者として、世の中のために役に立つような成果をあげられるように、精進してまいりたいと思います。
2014年11月追記
非常に多くの方にコメントを頂きました。さらに詳しく事情を知りたいという方のために、私が読んで意味が有ったと感じた関連書籍を紹介しておきたいと思います。青の奇跡―日亜化学はいかにして世界一になったかposted with amazlet at 14.11.07小山 稔
白日社
売り上げランキング: 56,770まず1つめ、第三者視点に近い「青の奇跡」という本をおすすめします。これは、日亜が青色LED事業を立ち上げるさなかに他社から転職し、役員として尽力された方の手記です。外部から参入したアドバイザー的な立ち位置で働かれた方の本で、比較的フラットな視点から小川社長や中村さんのことをが書かれており、この問題を取り巻く「雰囲気」を理解するには最も良い本だと思います。この本から入れば、変な固定観念を受けずにこの問題に入って行くことができるのでお勧めです。必ず読むべき一冊だと思います。
青色発光ダイオード―日亜化学と若い技術者たちが創ったposted with amazlet at 14.11.07テーミス
売り上げランキング: 21,6832つめが、日亜サイドの主張が書かれた本です。中村さん意外の日亜社員を美化して書き過ぎな記述もあるので、ほんの少し割り引いて読むと良いかもしれません。とは言え以下に示す中村さんの著書ほどバイアスのかかった内容ではなく、事実の列挙に近い内容ですので信用していいでしょう。
怒りのブレイクスルー―常識に背を向けたとき「青い光」が見えてきたposted with amazlet at 14.11.07中村 修二
ホーム社
売り上げランキング: 112,5463つめに、中村さん側の主張が書かれた怒りのブレークスルー。有名な本ですが、感情的で誇張が多いため、上記2冊の内容を照らしあわせて慎重に読む必要があります。先日の中村さんによる「青色LEDは日亜の貢献が多い」という和睦発言とは正反対のことが書かれており、信ぴょう性は下がってしまいました。
青い光に魅せられて 青色LED開発物語posted with amazlet at 14.11.07赤﨑 勇
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 2,444最後に、ノーベル賞筆頭受賞者の赤崎先生の著書です。赤崎先生は20年間掛けて青色LEDの基礎的な技術を切り拓かれました。青色LEDの発明に最も貢献されたのは赤崎先生であるというのは衆目の一致するところです。本当の研究者とは何なのか?上記の3冊に出てくる登場人物の当時の動きや、各人のその後の活躍を踏まえて熟考すれば日亜問題の本質も見えてくるのでは無いかと思います。
外部の人間からすると、中村さんはこの話を前提に語られていると思うんですよね。
まあ、この反論を前提に反論されてしまうのでしょうけれど。
Pingback: 2014年10月08日(水)の日常 | okaz::だめにっき
元日亜社員 様
非常に良い コメントで感服しました。恐らく 相当の地位におられた方と推察します。私事で恐縮ですが私も経験があり、50年以上前あるかなりの大化学会社の研究員だったとき産業界に変化を与えるような発明をし会社に大きく貢献したのですが、金一封一万円だけでした。大会社ですから身分給料は年功で決まってました。ただ学位はとらせてもらいました。
数年後にカナダに移住しました。中村修二氏が日本の旧習打破に戦ったことに強い印象を受けました。
本文を読んでいくつか質問があります。もし余裕があるようでしたら回答して頂ければ幸いです。
上記で簡潔に4点にまとめれおられているので、その点でいくつか疑問に思ったことについて質問させて下さい。
1.青色LEDの実現については、貢献は非常に大きく間違いなく筆頭だが、重要なアイディアの全てを発案したわけではない。
「ほとんどの発明はノーベル賞、その他の偉大な賞を受賞した本人のみのアイデアであることは、あまりないと思うのですが、違うのですかね。チーム単位でアイデアを出し合うのは当然ですよね。ただ、この場合で言えば、中村さんがいなければ、若手がいくら頑張ろうとも、その発明の種がない状態なんですよね。何もない0から1を作りあげた中村先生が全ての発明をしたかのような発言をしたところで、それはそれでしようがないのではないのでしょうか。
もし仮に若手の研究者が1から100くらい発明を発展させるアイデアを出したのであれば、裁判の過程等でそれを主張したのでしょうか?もししていないのであればそれはなぜなのですか?主張するほどのアイデアではなかったのではないですか?ノーベル賞を中村先生が受賞なさるのは当然だが、重要な部分で私の発案を取り入れているので、論文の発表に際しては私の名前も記載してくださいと主張した若手の技術者がいたのでしょうか。」
本当に中村先生だけの業績ではないと思う方が多々いるのであれば、当然公の場で主張するべきだと思うのですが、そのような話をあまり聞いた事がないので疑問に思いました。私の無知であれば申し訳ないです。
2.中村さんは発明の対価として2万円以外に豊富な給与と自由な待遇を手に入れていた。
「世紀の大発明で、その発明によって企業は莫大な利益を得たはずです。実際に日亜は給料を上げ、中村さんの年収は大きな企業の役員に匹敵しうるレベルだったという噂も聞きますとあります。また、仕事も多少の制約はあったにせよ大きな裁量もあったようですね。ただ、世紀の大発明でノーベル賞も取れるような発明なのに、企業の役員レベルの給料や多少大きめの裁量を得たとしても、あなたが中村さん本人なら自分の業績の対価として満足できますかね?人ごとだから、そんな簡単に割り切れるのではないですか?
ここまでの大発明なら、企業の役員レベルの給料、大きめの裁量、あと報奨金として20億やそこら授与しても良いと思うんですが、あなたはそうは思はないみたいですね。
さすがに中村先生は、当時サラリーマンとして研究していますし、たまたま発明には成功しましたが、失敗したリスクは当然企業が払う事になることは十分承知しています。だから発明で得た利益を全て中村先生に与えるべきだなんて暴論を言うつもりはありません。当然企業もしかるべき利益を受け取るべきです。ただ、だからといって、上記の日亜科学の中村先生に対する報酬はすくなすぎると思います。あなたはそのようには思わないみたいですけどね。
あなたが中村先生だったら、発明の対価として2万円以外に豊富な給与と自由な待遇を手に入れた程度で満足できるのですか?」日本のサラリーマンの模範ですよね。素晴らしいです。
あと日亜科学を擁護するようなコメントを書いている割には、既に退職なさっているんですね。さほど良い会社ではなかったのではないのですか?
私は普段は、あらゆるサイトに対して、ROM専門でコメント欄に自分の意見を書くなんてあまりありません。しかしあなたの文章があまりにも何を言いたいか分からなかったのと、あなたみたいな人が京都大学卒業で、しかも自分の地元と同じ出身県なので絶望してコメントしてしまいました。
もっとはっきり白黒つけた発言しても良いと思うんですけどね。大人の良いところは、良くも悪くも腹を割って、はっきり自分の意見を言う事だと思っていましたが、今はそうでもないのかもしれないですね。
あなたは頭も良いのだろうし、とても素晴らしい学歴と経歴をお持ちなのでしょうが、以下の分に書かれている事はきっと無理だと思います。
「世の中のために役に立つような成果をあげられるように、精進してまいりたいと思います。」
まあ、期待もしていませんし、上記の文章を見る限り全く以て無理だと思います。周りの空気を読んで要領よく生きていくのがあなたに一番あっていると思います。自分でも内心そう思ってるでしょ?文章を読んでそう思いました。
普段はコメントなんて一切しないし、特にこんな辛辣なコメントはしません。
ただ、あなたの文章になぜか自分でも分からない無意識のなかで非常に腹が立ったんだと思います。
上記で質問の回答をして頂ければ幸いですと書きましたが、特に回答は結構です。こんな文章に回答したくないですものね。
長文及び辛辣な発言失礼しました。
それでは失礼します。
by 報奨金は億単位であげてほしいと思う一般人より。
コメントありがとうございます。日亜は、自分たちの成果を裁判や取材を通じて主張していますよ。ですので、上記の経緯は知っている人は知っている内容です。中村さんの成果は素晴らしいのですが、他のエンジニアの成果もないまぜにして・・・というか少し欲張ってしまっているところがあるんでしょうね。待遇に関しては、それが十分かどうかを判断するのは中村さんで、中村さんが足りていないと思ったから不満を持ったというだけの話だと思います。そこに誰が良いとか悪いとか、いう権利はありません。私が上記の記事で言いたかったのは、日本の企業としては決して悪くないレベルの処遇だったわけで、報奨2万円、奴隷のような待遇という言葉から一般の人が想像するようなレベルとは乖離がある、ということです。
横からコメント失礼します。
こちらの日亜科学の社長インタビューに貴方の疑問点について詳しく書かれていますよ。
これを読めば少し印象も変わるのではないでしょうか。
中村さんの2万円の発言、全くウソです。これは多くの会社で特許出願時の報奨金で、貧乏会社が5億の金とアメリカ留学の費用を出した事は、忘れたのですか。
多額の研究費、研究材料費、誰が出したのですか。スポーツ選手の報酬の性格とは全く違います。
当時、私達多くの技術者は、発明には感心していましたが技術者のクズだと考えていました。
pikopiko
平日未明にこんなひねくれたコメント書いてるなんて
まともな立場の社会人じゃなさそうですね。
もう少し世の中を知るべきだとおもいますよ。
そりゃあんたじゃないの?
間違えた
失礼しました。
あなたの文章こそ何を言いたいのか分かりません。
散々決め付けておいて、返事はいらないとは要するに反論されたくないだけですよね?
私は普段ROM専門だ・・・だからなんですか?普段ROM専門の自分が書いたから価値があるとでもいたいのかな?
大人なんだから白黒つけろとか、出身が同じだからとか途中から論理が破錠していますね・・・。
最初と最後だけ馬鹿丁寧な文章で中身は失礼で幼稚です。自己満足の典型ですね。
濱口さんのご意見は客観的で分かりやすかったです。多くの人の疑問もこれで解決するのではないでしょうか?私もすっきりした気分です。ありがとうございました。
リンク貼り忘れてました。
申し訳ないです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200404_2.html
あなたはまずは中村氏と日亜の裁判の中身を精査してから発言しましょう。私は、あなたの書き込みが無性に腹が立ちます。
古い裁判ですので記録が閲覧出来ないかと思いますが、中村氏の主張だけで判断する、まるで、慰安婦問題で韓国の主張だけ信じ込む 人達と同じようてすね。ちゃんと双方の言い分を知ってからじゃないと、あなたの書き込みが無性に腹が立ちます。
私も京大卒業、出身となりの県ですが、ブログ主さんと同じような感覚ですね。
京大は極一部をのぞき、金・出世欲とは無縁の人間が多いですから。そういう思考なら東大に行きますよ。
これまででも受賞者たちは、研究に携わってきた人たちの協力について受賞時に感謝するなどしています。
ところが中村さんは、自分だけの成果というようにとれる言い方をしています。
自分の発明で会社が何百億儲けようと、少なくとも会社の中でトップに近い年収や自由や裁量権をもらうということは、日本の会社では十分に評価されています。儲けた分もっと出せというのは雇われ会社員という立場では強く言えるものではない。株主なら言えるだろうけれど。
「世の中の役に立つような成果をあげられるように・・・」を無理と断言されたり絶望されるのも勝手でしょうけれど、
あまりに団塊の世代的な考え方に唖然としてしまいました。
金銭欲、出世欲、それが全て。自分を高めるのではなく人を引きずり落としてでも自分をあげる。それを正当化する。
そういった人間性を中村さんにも感じるから、成果としてはすばらしいが、人としては・・・という意見が多く出されるのです。
同感です。
先代会長の貢献が大きいと思う。
大企業が儲からないLEDの開発を止める中、小さな会社で資金を出して製造装置を買い与えて自由に研究をさせたことについて一言も感謝の念を述べない。全て一人でやったことだと言っている。どの受賞者もサポートしてくれた人に感謝の念を述べていると思うが、それが人としての常識ではないかと思う。傲慢不遜。
山中さんの時は全国民あげて祝福していましたが、今回の受賞にはあまり喜べない人がかなりいるのではないかと思う。
元日亜社員様に対して非常に失礼な文章だと思います。学歴や出身地を中傷したり、将来を否定する必要があるのですか?もういちど自分の書いた文章を読み返してみてください。冷静になりましょう。
両者の言い分を聞いて、正直なところ判断に迷う部分と疑義を感じる部分・同感と思う部分がたくさん有り、読み応えがありました。
中村さんの快挙を聞いて、私は直ぐに昔の日亜化学とのイザコザを思い出し、中村さんも「溜飲を下げた」のだろうなと庶民感覚で思ったところです。
ただ、内部事情を識らない外部の人間が、社会通念的に感じたことを言いますと。研究者や芸術家に多く観られる強烈な個性の中村さんを二代目の経営陣が抱擁出来なかったのではないか、長いスパン(企業の社会貢献を含めて)で会社の”利益”を考えられなかったのではないかと推慮いたします。
どんな立派な人にでも、論えば欠点・短所は必ずありますよね。
今は昔のイザコザが尾を引いているので、両者側ともに「…だけどね」と言いたくなることが、「売り言葉に買い言葉」ではないけれど、ついつい出て来てしまうのでは無いかしら?
これ以上の両者の言い合いは欲しませんが、さりとて闇に葬ってしまって良いと言う問題ではなかったと思います。
両者が思いの丈を言い合い、世の中も聞かせていただき、その後はみんなが”他山の石”として総括して今後に役立てて行ければ良い。
と勝手ながら結論しました。
そうです、これこそ私が感じていた会社と中村さんとの関係そのものだったのだと思います。私自身、あの訴訟事件が起きた時、サラリーマンという立場にいる人間が、なぜこんなことを言うんだろうと不思議に感じました。一般的には中村さんの主張が受け入れられたことで、会社側のイメージはダウンしてしまいましたけど、真実は別のところにちゃんとあると思います。
係争は何事も双方の意見を十分に検証しなければいけないものです。そういったことから思うと、今でもすっきりしないものがあります。ましてこういう形で世界に認められてしまったのですから、会社側としては複雑な気分でしょうね。
すべて一人でやったというのは先づ無理があるな、という感じです。この「騒動」のことは市井人として気になっていましたので、とても有難い「つぶやき」でした。
こういう「内部告発」を、週刊文春や新潮のような雑誌に提供すべきです。もう、これらの週刊誌は関知して、記事にする予定かもしれませんが。
新聞、テレビがこぞって彼を持ち上げる、異論を許さないようなメディアスクラムを許すべきではありません。
一応言っておくと内部告発ではありません。私はいまは日亜とは関係ありませんし、利害関係者でもありません(友人はいますが)。その点、ご了承ください。
バランスの取れた文章で説得力があります。
自分的には、個人が極端な高額収入を得ることに経済的合理性があるとは思えないのですが、あえて現状を肯定した立場に立てば、日産のゴーンさんのような経営者が業績にかかわらず何億もの報酬を毎年得ているのにたいし、中村さんのようなトップ技術者が実績を出した状態にもかかわらず2000万程度の報酬であしらわれるというのは、日亜さんにかかわらず技術者を大事にしない日本の企業風土がよく現れているなあと思います。だから韓国企業にあっさり引き抜かれて、研究開発費用をすべて無駄にしたりするんですけどね。
あと、共同研究者の方の意見もわからないではないけど、基本、研究の大まかな方向性をはじめに決めて、実験結果に理論を付けて論文を書いた以上、実際に手を動かした人以上に評価されるのは普通かと。また、特許訴訟については日亜さんのほうから企業秘密に関して訴えたのが発端ですから、「金を出した日亜が成果を全部もって行くなら、青色LEDに研究資金を入れる事をを決めた俺が成果を全部主張しても(実際には特定の特許に関してだけですが)問題ないだろ」、という極論も道理がないとはいえないのではないでしょうか。
本発明の話で問題になるのは、中村さんが「すべて自分でやったか」ではなく、利益に対する彼の貢献度はパーセントで表すとどのくらいか、ということだと思います。高裁で認められた貢献度は1%程度で、地裁で認められた数値は50%で、どちらが真実に近いか、です。
私の印象では、「日亜ではなくても、技術者に自由に研究させる会社であれば、中村さんが青色ダイオードを作っていた可能性が十分にあるが、中村さんがいない日亜で別の技術者が青色ダイオードを発明した可能性はほぼゼロ」と思えるので、地裁の50%という判断が妥当に思えます。
中村さんの取り分については裁判で争われて、決着が付いているのでその額が適正額というか、落とし所だったんでしょう。法律の難しいところは私にはわからないので、50%がいいかどうかもわかりません。ただ、金銭のやりとりとは別に、実情とはかけ離れたイメージが定着してしまっていたとしたら、それは良くないなと思い今回の記事を書きました。
中村氏の発言になんとなく違和感を感じておりました。今回の受賞でマスコミが中村氏サイドの発信ばかりを取り上げるのも、いかがなものかと思っておりました。中立・客観的な文章で好感を持ちました。今後もご自身の研究に邁進してください。
なんというか、長々とご高説をぶっていますが、
一般の人も皆、あなたが書いたようなことは理解してますよ。
一般人は分かってないんだろうって思ってるから書いたのでしょう
けど…
そうですね、お詳しい方はご存知の内容かもしれません。私もちょっと通りすがった程度の者ですから・・・・。今回の記事は、あまり詳しくない方も想定して書かせていただきました。
何か偉そうですね。
「通りすがった程度」や、
「法律の難しいところは私にはわからない」
と仰っているのに噂を基に発信するのは
無責任に思えますが如何でしょうか?
コメントありがとうございます。情報を発信するに足る程度には事情に通じているつもりです。
本論以外の部分(要するに感情的な部分)でイザコザしないように気をつけてはいるのですが、配慮が足りていない部分があるかもしれません。ひとりでリアクションするには密度も量も多い記事となっており、その点も鑑みて、ご容赦いただけますと幸いです。
pikopikoさんに一票♪
奴隷サラリーマンと本物のエンジニアの違いを見たw
「元社員として強いて不満を言うとすれば、ちょっと給料が安いかな〜という気はしています。世界レベルのとっても良い仕事をしているエンジニア達がたくさん居ますので、もうちょっと待遇を良くしてもいいのでは(儲かっているわけだし)。あと、食堂のご飯があまり美味しくない。仕出し弁当の販売ではなくて厨房でちゃんと調理されたホカホカのご飯が食べられれば、もっと働きやすい良い会社になるかな〜と思います。」
だはははははwww
中村氏が戦った理由はこれかぁ~w
既に、コメント欄にも同様の意見があるけど、
1. 実際に一人でできたかは重要な問題ではない。中村氏の価値が問題。
2. 中村氏が居なくて、日亜でできたか? 中村氏が他の企業で、同様な成果を挙げられたか? を考える
3. 上記を踏まえて、中村氏の業績(売上、利益)への貢献から価値を考える
とすると、地裁判決の200億円って妥当だと思いますね。
本人も、本当に全部を自分がやった、なんて思ってないと推測しています、そんなに愚かな人ではないでしょう、中村氏。
訴訟や裁判の場を考えると、「他の同僚の成果もある」なんて主張してたら駄目なんで、世間話とは、対応が異なるのは当然ですよね。たぶん、弁護士などからのアドバイスも出ている。自分も訴訟対応した事あるけど、相手に弱みを見せるような言動はダメと言われますからねぇ。
裁判や訴訟での対応と言う部分を知らない、ダメな社畜みたいな人の多くが、中村氏の価値を判らずに叩いてる感じかな。
日本の愚かな一部の人は、みんなでやった、と言うのが大好きみたいだけど、、、、
先を読んで、動く人が居なければ、みんななんて付いてこないし、みんなの部分は代替可能なんです。そこが判らないから、愚かなんだよね。で、衰退する訳だ。
自分も、イロイロな立ち上げに関わってるけど、他の人の協力はもちろんあるんだけど、自分がブルドーザーみたいに行ったからできた事が多い経験があります。
自分が居なくて、他の人だけで何かが起きたかは、だいぶ疑問がある。
経営陣にガンガン言うとか、他の部門や組織にガンガン言うとか、そういうのを、中村氏がやってた訳で、それに対して、周囲も協力していたし、価値はあっただろうけど、中村氏が居なければ、周囲だけでは、何も起きなかったと言う事実を認めないとね。
裁判だったから極端な主張をされた、という可能性はありますね。中村さんの腹の中も、伺えるものなら伺ってみたいものです。
裁判で、中村氏の取得した特許が不要として日亜が放棄しているけど?中村氏の特許は役に立たないからって。
根本且つ本質的な発見発明を独力でした人に対して、我々も寄与したと、試験管を振った配管の工夫をした足り無い乃至落ちてたデータを採った風情の、訓練を経た技術屋なら誰でも可能な功績を敢えて誇る社畜根性の染みついた連中が嫉妬を込めて叫んでも、聴く耳持たんなあ。 唯一無二の独創不羈な研究者を遇し飼い馴らす度量の無い成り上がり根性の後継経営屋と、其れに阿り過大に業績報告する技術屋の凡庸浅間敷しい醜悪な姿しか浮かば無い。
なるほど。中村さんが配管の工夫で今回の成果を産んだというのは有名な話ですね。何が成功につながるかわかりません。研究というのは本当に面白い世界ですね。
記事を読ませていただき、あなた一人の意見ではありますが、客観的で合点がいく所が多々ありました。
ただ、日本の企業すべてにおいて言えることですが、人と言わず何と言わず評価基準が正しくないです。
よく「お前一人が頑張ったからじゃない。みんなで成し遂げた成果だ」と言いますが、これは評価としては正確ではないです。
米appleはスティーブ・ジョブズが作った会社で、世界有数の企業になりましたが、当然、そこで働いてる社員の少なくない貢献によって発展したと言えるでしょう。
しかし、ではジョブズがいなかったらどうかといえば、もうすでに存在しない企業であろうことも事実です。
日亜の今日の事業が青色LEDによって支えられている事実があるのであれば、周りも頑張ったのどうのこうのではなく、中村氏がいなかった場合の現在の会社(中村氏を採用する前の会社でもよい)と、いた場合の現在の会社を比較し、その差を基礎としてその利益から会社が潰れない範囲で最大額を報酬とすべきです。
最低でも会社との共同としてイーブン(50%)でしょう。
裁判で貢献度1%となったようですが、ちょっと想像してみてもありえない話です。
裁判で決まったから正しい、というのが法治国家日本としては正しいのでしょうが、正しくないと思うから中村氏は移住し、そして今回のノーベル賞でその思いは世界に追認されたと考えます。
日本のサラリーマンとして正しいかどうかなどという考えは、中村氏には毛頭ないでしょう。
そして、そのことを考えるきっかけとなった中村氏に対して、同業の人間は少なからず感謝すべきだと思います。
まあ、発明の全ての権利は会社に帰属するという法案を自民党が通そうとしているのは皮肉ですが。
中村氏のように全ての研究者が戦わないと、それこそ日本に未来はないでしょう。
すいません、私は中村さんに対する評価、対価が正当だったかどうかにはあまり興味がありません。ただ、奴隷とか、全部自分が・・・と言ったような極端な言葉が、事実をねじ曲げていやしないか、と危惧しています。中村さんの裁判が技術者への報酬のありかたに一石を投じたのは事実だと思いますが、それは今回の記事の趣旨とはまた別の話ではないでしょうか。
どちらが正しいかはわからない。
ただ、中村氏のおかげでなく日亜の皆さんのお陰ならそう証明してノーベル賞もらいなさい。
客観的に影で言ってるに過ぎない。
てか、海外流出させた日本の風土も良くはない。
言い分は誰にだってある。そんなことより結果として日亜は国益を損ねた。
めちゃくちゃ上から目線なコメントだなと思いました。
そもそも、ノーベル賞を取ることが、日亜の主張の正当性を認める根拠にはなり得ないのですが・・・。
それと、本ブログ著者の意見なのだから「客観」ではなくて明らかに「主観」でしょう。
ついでに、ブログの記事を「影」と表現するのも理解しかねる。
一般に広く公開されている記事なのだから「影」ではないでしょう。
拝読して、90年代?の日経コンピュータ?の特集記事を思い出しました。新社長はとにかく製品化を急がせ、ヘテロダイン接合の高輝度タイプに目処がついていたのに、pn接合タイプの大量生産を指示したので聞き流して開発を続けた等から、上層部との意思疎通が悪化していたのは伝わっていましたので、訴訟はやはり、と言う程度でした。出願に関しては、訴訟開示で見たら筆頭者なだけだったので、50%はちょっと誇張しすぎ?と思いましたが。当方の推測が間違いではなかった事が判り、非常に為になりました。
自分が実際に中村さんと仕事した経験があるわけでもない伝聞のみが根拠の記事にどれほどの価値があるんでしょうか?しかも利害関係者からの伝聞です。
言っていることは日亜の主張を繰り返しているだけで何も新しいことは書いてありません。よってこの記事が世間のイメージに影響するようなことはないでしょう。もっと意味のあることを書いてください。
そうですね、伝聞情報であることを割り引いて読んでいただけると助かります。詳しい方はご存知の内容だとも思います。
それは中村支持派も同じですよね。一緒に仕事をしたどころか、日亜化学の人と話したこともない人が語っているのですから。
まあ彼の面構えを見てると、そんな人格がにじみ出てるかなと思いますね。
日本の偉人って性格破綻してる場合が多い気がする。
その後青色LEDは中韓模造品に市場を荒らされて、中村氏はあんな感じで、どちらも徳島の田舎企業(失礼)には荷の重い存在だったのかな、と云う気がしてます。
変人ですよね、それは本人も認めているのでは。よく、当時の経営陣は彼を引き止めるためにもっと給料を与えるべきだったと言っているひとを見ますが、どのようにしたって中村さんは外に出て行ったんじゃないか、という気がします。それくらい制御の効かない人、というイメージがあります。
中村氏が訴訟まで起こしたのは、先代の経営者が去った後の経営陣が、技術者に対して敬意をもった対応をしなかったからではないでしょうか。私が思うに、研究開発費を全体的な売り上げの割に渋りだし、中村氏に、さらなる研究より、売り上げをさらに上げるため、もっと営業を行ってほしいと言ったことを要求しだしたのではないでしょうか。だからこそ、先代の経営者には大変感謝しているとコメントしているのでしょうね。
中村さんと仲の悪い今の経営陣ですが、経営の腕は確かだと思いますよ。技術者を蔑ろにするようなところも無かった、というかむしろ大切にする方だと思います。まぁ、立場が違ったり何だったりで、こうなっちゃったんでしょうね。
技術者を大切にする経営陣なら(良い環境の職場なら)出て行かないでしょう。
技術者を大切にする、ってのは擁護しすぎじゃないかな。
(給料も少ないって言ってるのに)
給料が安いから悪い環境と一概に言えないのが研究環境で、安くても好きなことをやらせてくれる方が嬉しいと思う研究者はおおいですよ。日米問わず。
お金が欲しい人はそもそも会社なんか入らないでベンチャー立ち上げるのがアメリカ流ですし。日本ではベンチャーはなかなか育つ環境でないのが残念です。
どんさんの仰るとおりです。日亜の研究部門の場合、辞めたのって中村さん以外に誰がいるんだっけ・・・・・あ、私だ・・・ってくらいなもんで、殆どの人は残ってコツコツと研究して、引き続き成果を挙げていますよ。
日亜が他の研究者の守ったと言う見方もできますね。
金食い虫がいなくなれば、他の人に回すお金も増えるでしょう
貴重なご意見ありがとうございました。
実名入りのブロクサイトで、大きな話題となった訴訟や今回のノーベル賞にまつわる現場の状況が公表されたことは非常に意義あることだと思います。
新聞やテレビがちゃんと伝えてこなかった事実も多く、読んだ方はこれまでと違った「史実」を発見でき、訴訟や受賞に対し多かれ少なかれ印象を変えたのではないかと思います。
私は今あなた方の成果であるLEDのバックライトを通じてこれを読みましたが、紙とチューブの時代にはなかった個人による情報発信の時代を、日亜に所属した方々の経営・研究が支えているのだなぁとも感じます。
重ね重ね感謝いたします。
元通信社経済部記者より
ちょっと調べてみたんですが、中村さんの怒りの原因は待遇、報酬もあると思いますが、日亜化学工業は404特許(中村さんの発見)を「量産には必要のない技術」であるとして無価値であることを幾度も述べたらしいので、これじゃないかと思います。
裁判に勝つための主張だと思いますが、『無価値』はまずい。
当時、青色レーザーの研究はセレン系に注目が集まっていて、ガリウム系の研究者は絶滅寸前だったようです。
だから、今回のノーベル賞受賞は、ガリウム系の研究者三人に与えられているんじゃないかと思います。推測ですが。
つまり、青色レーザーの世界的研究の方向性を決めた研究(ノーベル賞級)を、「量産には必要のない技術であるとして無価値である」(部分的には筋は通ってますが)と言ってしまったんです。
裁判に勝つための方便としては正しいかもしれませんが、人として言ってはいけないレベルの発言です。誰でも怒ります。
こりゃ、だめだ(爆)と思いました。言い訳できない。
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ツーフローMOCVD技術特許訴訟
日亜化学工業の元社員である中村修二が、在職時に小川信雄社長(当時)の支援を受けて、窒化ガリウム系化合物単結晶膜の製造に利用可能な「ツーフローMOCVD技術」(通称404特許)を発明した。2001年8月、この特許権帰属確認と後に譲渡対価請求を求めて日亜化学工業を提訴し、注目を集めた。なお、訴訟提起時には小川信雄は既に社長を退いており、娘婿の小川英治が社長に就いていた。2005年1月、裁判所が和解を促し中村も裁判のこれ以上の長期化を嫌ったため両者は和解した。この訴訟などを機に職務発明の扱いが社会問題になり、特許法の改正が行われた[2]。本訴訟中に日亜化学工業は404特許を「量産には必要のない技術」であるとして無価値であることを幾度も述べ、その特許権を2006年2月に放棄した。日亜化学工業は「アニールp型化現象」が量産化の鍵であったと主張している[3]。中村修二は後にノーベル物理学賞を受賞したが、そのときの共同受賞者である天野浩は中村の功績について、「あの研究があったから実用化が進んだ。最大の功績者は中村さん」と語っている[4]。
日亜化学工業 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E4%BA%9C%E5%8C%96%E5%AD%A6%E5%B7%A5%E6%A5%AD
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当時の応用物理学会、研究会などではセレン系に注目が集まっていた。しかしながら、ガリウム系の研究会は人数も少なかった。あれだけ優秀な人たちが取り組んでもうまくいかないならば、むしろ終わったとされる分野に挑んだ方が良いということで、ガリウムに着目。その後、青色発光素子であるGaN(窒化ガリウム)の結晶を作製するツーフローMOCVDを発明し、窒化ガリウムによる高輝度青色発光ダイオードを開発した。しかし、日亜化学工業での待遇の悪さから、アメリカの研究者仲間からは「スレイヴ(奴隷)中村」とあだ名された[24]。
中村修二
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E4%BF%AE%E4%BA%8C
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404特許には特許としての価値はなかったのは間違いないでしょうね。だって、実際には使っていない技術なんだから。開発の中では初期の特許です。ただ、その技術を使って中村さんが良い結晶を生み出したことはその後の開発を押し進める上で重要なキーポイントだった、ということだと思います。ちなみに特許として重要な発明は他のエンジニアによるものがほとんどなんじゃないかな、と思います。もちろん、その特許に関する発明の中には学問的に重要なものもありますし、青色LEDに対して決定的だったものもあります。
海外学会での発表のための出張を「自由」と書かれている点に引っ掛かりがあります。
発表を行うためには一応発表内容を論文として提出する必要のある学会が多いと思いますが、そのような論文には Acknowledgement の項目を設け、出資元の企業名を書く場所があるはずです(この点は未チェックですが・・・)。また、著者所属にも日亜の名前が乗るはずです。もちろん、発表の際にも日亜のロゴがプレゼンの場に踊っていたはずです(10数年前なので違うかもしれませんが)。
論文発表に個人の利益としての面があることは否定しません。しかし、連名での投稿や所属の記入は、得る利益の量、パイを拡大し、載った人間全員の得になります。
企業の名声というのは優秀な人材を確保する上で重要ですから、このような活動はたんなる中村博士のエゴではなく、日亜ももちろん利益を得ているはずです。優れた研究者がいることを広報でき、またそれらの対外的実績から企業の資金繰り・融資の機会も改善されているでしょう。
このようないわば学問の世界での広報活動を、個人の自己満足のように表現することははたして妥当なのでしょうか、というのが疑問点です。
論文の謝辞に出資者の名前を書かないというのは世界中でもかなり非常識な行為だと思います。普通書きますし、それがその人の自由を束縛するものでもない、自由かどうかとは、全く次元の違う話ではないでしょうか。
なんか誤解されていますね。論文の謝辞に出資者の名前を書かないとどうなるかの話はしていません。謝辞を書くことが義務かどうかの話もしていません。
中村氏はまともな研究者だから、かならず謝辞やackを書いているだろう、ならばそこから日亜(だけでなく、謝辞にのる全ての企業)は学会での広告という利益を得ている。それなのに、企業側が従業員の学会発表を「個人の勝手」ととらえるのはおかしいということです。すくなくとも、報酬他「個人に恵んでやった待遇」のうちに、学会発表に出る自由を含めるのはおかしいと思います。
おっしゃる通り、多少の宣伝にはなったでしょう。でも、一般的に企業における論文執筆は、戦略的に重要なごく僅かな宣伝論文を除いては、個人的なものと捉えられています。個人に対するメリットが企業に対する利益を圧倒的に上回っているからだと思います。特に、アカデミアへ転身したい人にとってはそうですね。これで回答になっていますでしょうか。
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あなたの意見はかえって事の本質をぼやけさせてしまっています。
この問題の本質は
「外国企業のエンジニアは、会社が莫大な富を得るような発明をしたら、それに見合った報酬を会社から得ているが、日本企業のエンジニアはそれに比べて微々たる報酬しかもらっていない」
という事です。
例えば、ある企業のエンジニアの発明が3000億円の利益を会社にもたらしたとします。
その場合、外国の企業で働いているエンジニアであれば、会社から100億円の報酬がもらえるはずなのに、日本の企業で働いているエンジニアだったら1億円しかもらえない、という事です。
中村さんは裁判で争って、ようやく8億円を手にしましたが、その金額にはまったく納得はいっていなかったと思います。長期化すると予想される裁判に、自分の貴重な人生を犠牲にしたくなかったのだと思います。
日本の企業とエンジニアの関係がこんな状態では、日本の優秀なエンジニアが国外へ流出してしまいます。
エンジニアの待遇に海外企業とあまりにも格差がある。それが問題なのです。
この格差を中村さんは「奴隷」と言っているのです。
それと、中村さん一人の力ではなく、まわりのスタッフの協力があって初めて発明が出来たのではないか、との趣旨で書かれておられますが、そんな事はあたりまえです。
海外企業のエンジニアの多くがチームで研究・開発をしているでしょう。
それでも日本の企業に所属するより圧倒的に多くの報酬を得ています。
あなたの意見は単に中村さんの言葉尻をあげつらっているだけだと感じます。ゆえに問題点がぼやけて、議論がうやむやになってしまう。
この問題は、あくまで海外との格差の問題なのです。
すいません、私はこの記事で、報酬の妥当性について論じているつもりはありません。それは本人たちが判断すればいいことだし、6億(遅延損害金込みで8億少々)という額が多かったのか少なかったのか、私にはわかりません。
>その場合、外国の企業で働いているエンジニアであれば、会社から100億円の報酬がもらえるはずなのに、日本の企業で働いているエンジニアだったら1億円しかもらえない、という事です。
これホントにそうですか? アメリカでもそんなに報酬はもらえませんよ。
「ほとんどのアメリカ企業では発明者の報酬は、特許出願を行なった時に1ドル、そしてそれが特許として許可された時に1ドルというのがざらである(1ドルはコモン・ロー上契約が成立するための最低の対価)。
技術を多少重視する企業になるとこの額をそれぞれ150ドル位にしてるところもある。そして、インテル、ヒューレッドパッカード等の世界の技術をリードする超大企業になると、それぞれ1,000ドル~1,500ドル位与えて優秀な研究者を引き止めている。また、IBMには発明の価値を判断する委員会を設置しているが、それでもせいぜい数1,000ドルといわれている。」
http://dndi.jp/08-hattori/hattori_2.php
>例えば、ある企業のエンジニアの発明が3000億円の利益を会社にもたらしたとします。
>その場合、外国の企業で働いているエンジニアであれば、会社から100億円の報酬がもらえるはずなのに、日本の企業で働いているエンジニアだったら1億円しかもらえない、という事です。
さて、これの根拠は?
そもそもアメリカだと契約でこういうの全部決まっちゃうからアメリカの方が厳しいと思うけどね。想像で適当なこと言わずにソース出せよソース
600億円求めて訴訟なんてしてないし。裁判所が600億円の支払いの価値があるが、訴えが200億円なので200億円支払えという判決を出しただけです。
また先代の後の社長が息子であることに触れてないのにも、作為を感じます。
さらに、青色LEDで儲けた潤沢な余剰資金を背景とした、自由な研究環境が整備されたとは思えませんか?
別に中村さんの肩を持っていたわけではないですけど、この記事にはちょっと違和感を覚えざるを得ません。
あ、本当ですね・・・・。後で訂正しておきます。ご指摘ありがとうございました。
LED以前から自由な会社だったというのは古株の人から聞いたことがありますが、中村さん以前と以後でそこまで会社の雰囲気が変わったという話は聞いたことがありません。実際にずっと日亜に居たわけではないので、ほんとうのところはわかりませんが。
何で白黒とか搾取とか言葉が目立つのだろう?
アメリカですら企業研究者は日本と同じ位の対価なのに。
批判する人は成功した場合だけを考えて失敗した場合の考えと、
就業と生活・研究の保障が十分に成されていた事実が頭に無いんじゃないか?
巨額の利益は会社全体で上げた物という点を無視しているよ。
濱口さんがこの記事を書こうとした気持ちに共感します。Twitterなどで「報酬2万円」等の部分だけが伝播してしまい、日亜が血も涙もない企業のように思われているのは残念に思っていました。詳細を把握した上で報酬の多寡を論ずるのはよいのですが、一部の報道は分かりやすくて話題性のある「善と悪の図式」に持ち込もうとしている印象です。
一般論として勤務時間中に会社内の設備や人員を使用して発明したのだから会社のものではないでしょうか?自分の手柄にしたいのなら自らベンチャー企業を興すなり大学等の研究機関に進み発明するべきでした。数年前の報道の時から儲かった取り分をもっと遣せと中村氏の言い分には違和感があります。揉めないためには欧米のように雇用契約書に利益の何パーセントを報酬とするとか成果が無ければ解雇とか明示しないといけませんね。
ノーベル物理学賞 受賞 おめでとうございます。技術者、研究者での受賞はまれで本当に素晴らしく日本の誇りです。しかしアメリカに国籍を移していたとは残念です。優秀な日本の頭脳の海外流失を防ぐことが必須ではないでしょうか?世界に誇る研究者がいますが外国の魅力に揺れる人がいると良く聞きます。企業と研究者の問題はいろいろ有りますが経営者と研究者が同じであれば問題が無いようです。非経営者が研究者の場合は複雑でグループや個人関係なく人間関係は難しいです。さて日亜化学について、東京地裁の判断で研究者の立場を認め判決を下しました。紆余曲折があり和解金を以て解決した。ならば日亜化学ならば巨額な利益をあげ順調な成長企業で従業員と裁判ざたを起こすとは、、、、なさけない。さらに今回の中村発言に対して出てくる発言は控えるべきではないでしょうか。負け犬の遠吠えに聞こえます。日本の物理学の父である仁科、湯川博士も喜んでいることでしょう。外国の大学、研究機関、などに流失しない環境を早く整備できますように期待します。
正確な誌名は失念しましたが、『週刊朝日』だったか、『朝日ジャーナル』だったか…、はたまた別の雑誌(『週刊文春』? 『週刊新潮』?)だったか? その雑誌に中村修二氏の連載コラムが掲載されていました。なかなか小気味の良いコラムで毎週楽しみにしていた記憶があります。
その連載の中で、中村修二氏本人が自分の青色ダイオードの報酬について書いていました。彼の文章によると(あくまでも私の記憶ですが)米国の友人・知人らは、彼の受けた報償があまりにも少な過ぎると呆れ、怒っている。米国ならば天文学的な報償がもらえる。だから、彼も裁判で会社を訴え、正当な報酬を受け取るべきだと言うのだけれども、自分はそうは考えない。
彼の会社はとても小さな会社で、日本の企業では技術者や研究者が自由に研究・開発できる環境はあまり無いけれども、社長(会長?)は、そんな自分に自由に研究を続けさせてくれた。それが将来会社に利益をもたらすかどうかもわからないのに、高額な設備を彼のために買ってくれて、十年以上も彼は好きな研究が続けられた。だから、彼は社長と会社に心から感謝している。何でも金で計り、すぐ訴訟を起こすアメリカ人と自分は違うのだ…と言った感じの文章だったと思います。
私は、その彼の文章を読んで、「だよね。会社だって相当なリスクを負って彼に懸けていたのだし。彼の発明が偉大なのは事実だけれども、会社が彼に海の物とも山の物ともわからない研究を続けさせてくれたからこそ、彼も成果を挙げることができたんだものね。だから彼の気持ちはよくわかる」と思い、感心したものです。
それがふと気付くと、彼は会社を辞め、米国の大学の教授になり、会社を訴え、「自分は全く分け前がもらえなかった!」と大声で叫んでいます。会社に対する物すごい怒りというか、憎悪を感じます。正直言って、人が何かや誰かに対して怒りを感じることはあるだろうけれども、彼の言動は聞いていてとても気持ちが良いものではありません。
いったい、あの爽やかだった彼はどこに行ってしまったのでしょう? もし、今、「あの週刊誌のコラムで書いていたことは何だったのか?」と彼に問えば、きっと「あの頃は、ああ書かざるを得なかったのだ。実はあの時もはらわたが煮えくり返っていたのだ」とおっしゃるのかもしれませんが、私はそう言うのであれば、たぶん過去に遡って自分の記憶を書き換えているんだろうなぁと思ってしまうことでしょう。あの文章が偽りだったとはとても思えない。だいたい、彼のその連載コラムは(暴れん坊の?)彼の歯に衣着せぬ文体が人気だったのですから。
想像するに、中村修二氏は間断なく、アメリカの友人たちから「お前の会社はけしからん」、「お前の会社はお人よしのお前を食い物にしているだけだ」のように囁き続けられたのだろうなと想像します。そして、それがある瞬間に、閾値を超えたのでしょうね。その瞬間に彼は「ああ、自分は騙されていた」と悟った(思い込んだ)のでしょう。そして会社に対する感謝の気持ちは突然憎悪に相転換した。
今の彼を見ていてとても痛々しく感じます。自分のことではないのですが、とても悲しいです。
ちなみに、私もある時点でもう少し彼にボーナスをあげても、それはそれで良かったのではないかなとは思いますが、一部の方々が主張されるように、彼が米国並の利益配分を受けるべきだったとは到底思いません。日本人は何でも米国の状況をグローバルスタンダードだと信じてしまいがちですが、一言で「欧米」と言っても、「米」と「欧」では、相当考え方、価値観が違います。
私はヨーロッパが長いのですが、ヨーロッパの多くの人々は米国流の業績評価方法や報酬のあり方に対しては相当批判的です。
日本の(まともな)企業は、社員の誰かが業績を上げたときには、「金」を与えるのではなく、新しくやりがいのあるプロジェクトを任せたり、自由に研究できるポストを用意したりして功績に応えてきました。また、日本人も(そしてヨーロッパ人も)一時的に大金を得ることよりも、やり甲斐、生き甲斐の方を優先させてきました。
今の中村修二氏のインタビュー時の表情を見ても、とても彼が幸せになっているとは思えませんでした。
(どなたか当時の中村修二氏のコラムを発掘してくださいませんかね?)
考え方を変えざるを得ない事情があったんでしょうね。
横からで申し訳ないですが、他の企業にいても開発していたというのは
どうでしょうか?
そもそも、その(仮想の)企業はこの研究をさせてくれていたか判りま
せんし、途中で打ち切られていたかもしれない。
日亜の他の研究員の出した1パーセントのアイディアがなければ開発が
大幅に遅れ、結果として未だ実現していなかった、または他の研究者に
先を越されたとういう可能性も考えられますし。
中村氏が中心にいた事は間違いないですし、いなければ完成しなかった
かもしれませんが、割合の大きさに関係なく、その逆もあり得たのでは
ないでしょうか?
当時の日亜に奇跡的に完成させる人材、環境が揃っていた、と考えるの
が普通で、全て「俺だけが凄い」は流石にどうかと。
会社に不満があっても、生活に困らない給料、事務や営業職をする事な
く研究に没頭できる環境、手足となる部下、これらが揃っていた事が発
明の前提なのは忘れてはいけないのではないかと思います。
勿論、対価が相場としても二万円はどうかと思いますので、報償面はと
もかく、何と言うか、思っても公の場では悪口を言わないのがスマート
な大人というか(笑)
テレビで中村さんが喋っているのを聞いて、正直不快でした。
直感から不快に思いました。内容も態度も喋り方も・・・
何かオカシイなと思って調べたら、日経 Tech Onの記事で、
日亜サイドの話が載っていました。
日亜が裁判で主張した内容でした。
高裁は、技術的に疎いのか中村氏有利の判決でしたが、地裁は日亜よりか中立?な判決で、結局示談したらしいです。
日亜は、日本的であまり主張しない会社である一方、アメリカ的な中村氏はメディアに針小棒大な話を喚き散らします。
これって、日本が中国韓国にやられてることです。
事実を脚色して全体のイメージを歪曲されて、窮地に追い込まれる。
これ日本や日本企業にとってはとても不利です。
日亜には示談せずに裁判で決着をつけて欲しかったです。
額が低い高いは主観ですが、真実は一つです。
裁判で決着をつけるまでいったら、真実が明らかになり、日亜の若手研究員の貢献度も世の中に知れ渡ったことでしょう。
中村氏の特許は、量産化には関与していませんし、現在使われていません。量産化は決して中村氏だけの成果ではありません。
中村氏が勝手に論文を筆頭で書いて発表しまくりました。
本当にずる賢い人だなと思います。
しかも、赤崎先生天野先生や日亜の同僚研究員への感謝もない。
「全部一人でやった」って嘘ついているので、同僚への感謝さえできないんでしょうね、バレルから。
変わった人なのは間違いないですね。人のデータで筆頭論文を書くのも本当ならば許せない行為でしょう。でも周囲は「中村さん(=変人)やし、しかたないなぁ・・・」と半ばあきらめた感じだったみたいですね。面白い人です。
最初の長文の人、色々と残念。
答えろ、いや答えなくていい。あげく、記事の投稿者を貶める発言。
分かるんだけどね…もっと成功報酬あげてほしいなぁとは思ったし。
あまり知らない人も多いのかな、青色が一人でできた事じゃないことを。
0から1?…うーん。
赤崎さん、天野さん、少し前の田中耕一さんのようなタイプ…
中村さんのようなタイプ… 色々な方がいますよね。
成果を出した研究者とそれに関わった研究者の方々には
今よりもっと手厚い待遇にしてくれれば…とはいつも思います。
何事も、切り取る角度や大きさによって見え方が違ってくるものですよね。
白黒はっきりしないことも世の中にはたくさんあり、グレーの世界をとりあえず受け入れることのできる器こそが、「大人の良いところ」だと思います。
とても勉強になるブログでした。ありがとうございます。
かなり昔に読んだ日経かどこかの記事では、89年に青色LED開発のプロジェクトを立ち上げたのは中村さん+徳島大学の教授で、その後も中村さんと新人社員2人の小規模プロジェクトだったと記憶しております。
記事に書かれている多くの社員が貢献したというのは、開発後期~量産体制に入ってからの話ではないでしょうか。
裁判で争われた404特許は90年に申請された物ですので、その時点で多くの社員が関わっていたというのは違和感があります。
404特許はかなり初期の特許ですよね。その後チームが大きくなったんだと思います。正直、404に書かれていることは技術的にそんなにすごくなくて、むしろその後の特許や技術のほうが、すごい!と専門家からは捉えら得ていると思いますよ。ただ、赤崎先生のチーム以外には誰も見向きもしないような状況のなかで、404に書かれているようなところまでこぎつけたのは、すごかったんだと思います。
基本的事実から間違っている。元社員なのにバカなのか。
以下、毎日新聞を引用する。
http://mainichi.jp/feature/news/20141008k0000m040168000c.html
>東京地裁は04年1月、日亜化学工業に請求全額の支払いを命じた。判決は「産業界待望の世界的発明を独力で成し遂げた」とし、総利益約1200億円余の半分を中村さんの貢献と認め「発明の対価」を約604億円と算定。ただ請求額が200億円だったため、言い渡された支払い命令額は200億円だった。それでも当時、民事訴訟で個人への支払額として認められた最高額とされ、中村さんは判決後の記者会見で「低い金額だと日本中の技術者にショックを与える。ほっとした」と語った。
日亜化学が控訴し、訴訟の舞台は東京高裁へ。8億4391万円を支払うことで05年1月に和解が成立し、訴訟が終結した。<
というように、中村さんが求めたのは200億円。
ご指摘いただき有り難うございます。ポカミスをしてしまいました。あとで訂正しておきます。
対裁判用に、全部自分の実績と言っているのでは?そうでも言わないと裁判では有利にならないから。(被告と原告の中間をとるのは判決だから、最初から自分の働きはちょっとですなんて言ったら、ほとんど会社からお金を取れない可能性が高い)
食堂がマズいなどの意見はリアリティがあって楽しいです。現場の人だなという印象。この文章を読んでいて、確かに多額の研究資金を投じたのは会社だから、当然特許からくる利益だって得たいんだろうと思いました。中村さんの主張だと、「特許を取得したのに全然発明者が儲からないのはおかしいに決まってる」というのが出発点だと思いますが、そっからして思い込みなのではと感じます。筆者がおっしゃるように、中庸が妥当だと思いますね。中村さんが苦労して誰にも真似できない偉業を成し遂げた対価とスポンサーである企業が回収しようとする利益、どちらも正義だと。
確かに裁判用にアグレッシブな主張をされている可能性はありますね。いやーでも、中村さんの腹の中はよくわかりません・・・。
はじめまして。
すばらしい文章と構成力に脱帽です。
本題に関しては、まあ、社員のやる気が出るように、特許使用料の分け前などを、経営陣と労組(無いか、、)ですり合わせとくべきですね。
まあ、金などのインセンティブ/利益誘導で社員のやる気が出るかどうかは不明ですが。
それでは、良い明日をお過ごしください。
PS あと、徳島人が根っからの自由人ってとこ、腑に落ちました。
当方 ルーツが徳島の堺育ちなもので。
堺出身といえば桂サンシさんと中山康樹さんですね。
あ、長くなりそうなのでこの辺で。
ごきげんよう。
まるで、慰安婦問題で韓国の主張だけ信じ込む 人達と同じようてすね。
とコメントされてる方がいましたが・・・
日本人として愛国心のゆえか、最初から聞く耳を持つ気もないような人も
いますね。
そういう人に限って事実を公平に判断してなどと、心にもない事を
仰られます。
最初から、自分が信じたい事実に合わせて解釈したいだけだが、それをいうと
まずいので、表向きだけ公平を装う。
ここにコメントされてる人の中にも結構いますね。
濱口さんは、どうも日亜の元同僚の話を信じすぎのように見受けます。
果たして彼らの話はどれぐらい本当なのでしょうかね?
日亜には愛国心旺盛なネット右翼の人達と同様に
愛社精神に満ち溢れた優秀な社員が今も沢山おられるようです。
このコメント欄にも・・・
>濱口さんは、どうも日亜の元同僚の話を信じすぎのように見受けます。
かもしれません。そこは、割り引いいて読んでいただくしか無いと思います。
ただ、まぁ、ここに書いていることは割りと業界では有名・・・・というか、異論を唱える人は少ないと思いますよ。最終的にはみんな「中村さんは変人だからゴニョゴニョ・・・」でなんとなく納得している感じがします。
通りすがりですが、感想です。
結局、あなたの書いていることは、伝聞と推測、あなた自身の想像だらけじゃないですか。
あなたにとっては、日亜化学という会社がいい会社であった、ということは伝わりました。
伝聞と推測ばかりですね。割り引いて読んでいただくしか無いかと。
中村氏が裁判でふっかけた額が604億、判決が200億、和解金が8億でしたか。
社員の発明の対価で600億払って成り立つ企業などないでしょう。
中村氏を支持する論調は、「日本の企業研究者はきわめて冷遇されている」「発明の対価に2万円とはひどい」といったものばかりですが、では中村氏が移住したアメリカの企業ではどうかというと、社員の発明にたいする対価は1ドルなんですってよ。アメリカでも社員の発明にたいして何百億円も払うわけないです。
http://dndi.jp/08-hattori/hattori_2.php
じっさいには中村氏は退職時の45歳で年収が2000万を超えていたそうですから、非上場の中小企業の中堅サラリーマンとしては破格と言っていい給与をもらっていて、じゅうぶん厚遇されていたとおもいます。
中村氏は日亜化学からライバル会社である米クリーライティング社に転職していますが、そのさい20万株ものストック・オプションを提示されていますから、かんぜんにヘッドハンティングですよね。
しかも、例の裁判の弁護士費用は、クリーライティング社が負担しています。これ、ライバル社が日亜をつぶしにかかったと見るのが自然でしょう? なんなら産業スパイといってもいいくらい。
このへんの事情は、それこそ裁判で明らかになってるわけですから、けっしてゲスな週刊誌的ウワサじゃないんですよね。
中村氏を単純に礼賛し、日亜を単純に悪者にしてるひとたちは、こういうことを知ってるのかねぇ、とおもってしまいます。知ってなお礼賛するぶんにはなにもいいませんけど。
なぜどの媒体もクリーの話を書き立てないのだろう?というのは私も不思議です。もし仮に機密を持って韓国のメーカに転職していたならば国内メディアの書き方はもっと中村さんに対して辛辣になっていたと予想します。しかし、行き先がアメリカだと、両手を上げて「認められた」「いいことをした」という評価になるんですよね。不思議です。
Tech-On! 特集 の記事が周辺の事情を含めて、よくまとまっていると思うのですが、
もしお分かりでありましたら、この記事の状況が、、
どの程度正確なものか、お教えいただけると幸いです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200406_3.html
特定の記事に対してどうこう言うのはやめておこうと思いますが、さらっと読んだ感じだと違和感はないです。ただ404特許までの行業績でも0を1にしたという意味では立派なので、ノーベル賞には値する、と思っている人は多いんだと思いますよ。まぁ、似たようなことを赤崎先生がすでにやられていたというような、気もしないでもゴニョゴニョ・・・。
中々お答えしづらいような話に
ご丁寧なお返事ありがとうございました。
>中村さん=正義、日亜=悪というレッテル貼りは行き過ぎという気がします。
→「行き過ぎ」ということは、あるレベルまでは妥当ということになる。
>実際にすべてを直に見たわけではないので断言はできませんが、勧善懲悪な図式というのはやはり無理があって、真実はもう少し中庸であるように思います。
→余りにも当たり前すぎることを言っているだけ。
「行き過ぎ」、「中庸」、こういう言葉に多くの日本人は納得してしまいやすい。
しかし、それで本質を見失うのも日本人の悪い癖。
本件の本質は、片方に「中村氏」という個人を立てるなら、もう一方は日亜という会社ではなく娘婿の「二代目社長」を対比させないと根本が分からない。
そして結論を言ってしまえば、二代目社長の判断ミスが根本的要因。
最終的に6億支払って訴訟費用も考え合わせれば、中村氏が会社を辞める時に特別功労金として10億ぐらい払っておくような思慮をしておけば良かった。
これは後付の理屈ではない。
皆さんも自分だったらどうするか?と考えた時、二代目社長のような判断をするか?ということである。
また、中村氏に関しては、癖のある性格で損をしているだけ。
バリバリやる人の弊害とも言うべき事項で、長所は短所の裏返しというよくある話。
その損は自分で被っている。
しかし、二代目社長は日亜のイメージを確実に落としたが、個人としては矢面に立っていない
そして莫大な利益を創業者一族として得られている。
このへんまで考える必要がある。
ただ、ここまで書いても考え方は人それぞれだが、中村氏について批判するなら、少なくとも二代目社長の評価を行なって対比させるべき。
ドライな見方として、裁判して喧嘩別れするか、10億払って平和裏にやめてもらうのがいいのか、どっちが良かったのかは意見が分かれそうですね。当時、社内には中村さん以外にも功労者が居たわけで、中村さんに10億払ったら、あの人には8?億円払わないと・・・みたいな話になっていたかもしれませんし。
私は今の社長がダメな人、という噂は聞いたことがなく、その逆はあります(敏腕で頭が良い仕事のできる人らしい)。中村さんとの不和の件は、立場の違いや相性といった要素も大きいんじゃないでしょうか。というか、あの状況で中村さんとうまくやれる人って、結構限られる気がしないでも無いです。
>中村さんに10億払ったら、あの人には8?億円払わないと・・・みたいな話になっていたかもしれませんし。
→またそのような曖昧な方向へ行くのですか。
もっと戦略は有ります。
社内の人には8億払わずとも、成果を評価して処遇すれば良い。
そして、200億の要求の方に対しては、「他の人にも例えば100億かとなって、会社存続のために応じられません」というような対抗の仕方をする手があった。
つまり、「妥当な落とし所」を早期に見つければこれほどの大きな問題にならなかったのに、それが出来なかったのが2代目社長。
>中村さんとの不和の件は、立場の違いや相性といった要素も大きいんじゃないでしょうか。というか、あの状況で中村さんとうまくやれる人って、結構限られる気がしないでも無いです。
→上手くやろうと考える必要もない。
メリットより弊害が大きくなってきたら去って頂くことはあって良い。
その時の謂わば「手切れ金」の出し方と額の問題。
あなたは、日本人に受けやすい良識派として非常に優秀だとお見受けしました。
ただ、本質は曖昧になってしまうタイプでは無いでしょうか。
その対極にあるような思考方法を持つ者として、ハッキリ書かせていただきました。
あなたのような思考を否定するものでは有りません。
一般的には受けが良いのですから、それで世の中を上手く渡っていくのは人生にとって良い道であると思います。
しかし、出来ればこのような問題には、「どっちもどっち」、「中庸が大切」という曖昧発想では突っ込んでいただきたくない。
一般人に更に誤解を与えるだけです。
>私は今の社長がダメな人、という噂は聞いたことがなく、その逆はあります(敏腕で頭が良い仕事のできる人らしい)。
→本当にこういう人なら手切れ金を払う時も上手くやるでしょう。
それに言及しないのは誤解を与えるということです。
現実的に日亜のイメージに大きなダメージを与えたのですから客観的な評価が必要。
訴訟対応は失敗したが、他の面ではこれこれこういう具体的な成果や優秀な面があると言うことなら話になります。
最初から一緒くたにしては評価になりません。
お返事ありがとうございます。私には当時の経営者としてベストの手法についてこれ以上議論することはできません。わからないことが多すぎます。ただ、中村さんという奇人を抱えたかなり難しい状況であったろうなとは思います。自分自身はイチエンジニアであり経営者でも評論家でもないので、これ以上の議論は遠慮させていただこうと思います。あしからずご了承くださいますと幸いです。
そういう姿勢で良いと思います。
この問題は一見簡単にも見えるので、表面的な見方だけで首を突っ込んでみたいという人が多く出てきます。
それが更に話をややこしくしています。
経営者の対応能力まで語れなければ、入らないほうが良い問題です。それが本質にあるのですから。
なんという上から目線発言・・・
技術者さま。
ものすごくスッキリしました。
「どっちもどっち」「中庸が大切」というのが「大人の見解なのだろうか・・・??」とつい思ってしまうのですが、そうでもない場合がありますね。それがどういう場合なのかの識別、判断を間違えないようにしようと、ものすごく思いました。
「中庸」といわれると納得してしまう・・・私自身が典型的にそうです!
高校の倫理でアリストテレスの「中庸」を学んだ時期、極端な意見・思考になったり白黒明確にさせたがる、また心の状態に波があると自身で感じていた時期でしたので、今でも「中庸」やニュートラルのような意味合いの言葉に すぐに納得してしまいます。自分を是正してくれる言葉のような印象が今も消えていません。
いろいろみなさんのコメントを読んでいて、本題については意見もありますが、ひとまず「中庸にすぐ納得してしまう」
という警告のようなお言葉に 救われました!
2万円か何百億か、中村さんはそんな事で怒っているとは思えないんですがね。
元技術者の端くれの一人として中村さんに心情的に応援したいです。
しかしわが故郷徳島の阿南に生まれた中小企業が中村さんとともにここまで育ったんです。徳島人として、故郷の悪口を言いたくはないですね。両親共に実家は橘湾のすぐそば、日亜まで歩いて行ける場所です。
今回のインタビューでも、誰に一番感謝するかとの問いに対して、中村さんは先代社長の名を挙げておられます。当然ですよね。中村さんの抜きんでた才能を見出し、田舎の中小企業としては破格の投資をしたのは先代社長であり、それを中村さんが実現した。二人三脚ですよね。
それが何でこんな不幸な結果に終わってしまったのか。
その詳しい内容・経緯は知りません。しかし言われるような分け前争いとは違うと思うんですよね。ブログで紹介されている事業化への歩み、ここで書かれている内容は企業として当然だとは思いますが、それが中村さんと合わなかったのかと少しわかりました。
日亜に限ったことではなく、ベンチャーが成功し、上場する段階になるとその会社は変質してしまうケースが多いですね。私も経験しています。店頭公開から二部に行き、一部上場、そこまでは必死になって走りました。それが当然でした。しかし一部に上場すると、いかに守るかが第一になり、会社は変わりました。日亜は上場していませんが、ブログを読ませていただいて、その時の記憶が蘇りました。
もう一点。中村さんのようなスーパー技術者をに日本企業はコントロール出来ないと言われています。確かにそうです。日亜は中村さんに破格の待遇を与えています。それでも中村さんの怒りを抑えられなかった。しかしこれは日亜と中村さんのような日本企業対スーパー技術者の関係だけでは無いと思います。もっと末端の技術者に対しても同じです。電機業界が古いアナログ技術者を切り捨てた。捨てられた技術者をサムスン等が破格の待遇で迎え入れて、今の韓国電子産業の土台を作った。最先端のデジタル技術者を引き抜いたのではなく、捨てられた古いアナログ技術者を拾った。アナログ技術者の方が技術そのものの全体を把握しているからこそ拾ったんでしょうね。私がいるIT業界も同じです。30代のJavaとかPHP技術者の争奪戦はやるが、古いウォーターホールの50代の技術者には仕事なんかありません。30代で要件定義だベンダーコントロール何か出来るわけがないのですが。
とにかくこの国は技術者に対して冷たいですね。もっと大事にしないと、優秀な方は次々と第二・第三の中村さんになって海外に移ってしまいますね。
ただ中村さんにも一言。
橘湾を見下ろす津乃峰山にちなんだ清酒「津乃峰」があります。是非とも、先代の墓前に「津乃峰」をお願いいたします。
>「裁判だったから極端な主張をされた、という可能性はありますね」
>あの状況で中村さんとうまくやれる人って、結構限られる気がしないでも無いです。
【可能性】
【気がしないでも無い】二重否定
総じて、言葉尻をとらえられないよう相当苦心されているという印象を受けます。
>発明の対価として200億円※を求めた裁判を起こしました。
※当初、あやまって600億円と表記していました。お詫び申し上げるとともに訂正させていただきます(2014/10/9/19:11)
周到な割には、「中村氏が600億円を求めた」と誤って書かれていたことが不思議です。
ご自身で言われている【ポカミス】をするような方にはお見受けできなかったからです。
訂正前の記事を読んですぐ「事実と違う」と思いましたよ。
「総じて、言葉尻をとらえられないよう相当苦心されているという印象を受けます」←お察しのとおりです(苦笑)
数字の間違いは、訂正させていただきました。私の稚拙な文章が周到であると感じていただけたのならば、大変光栄です。
99年初めに日亜製のLEDバックライトを使った、
パイオニアのカーナビのpre生産工程で働いていた私ですが、
完成品を日亜さんに見せに行ったり、
バックライトの不具合対応は、
中村さんが品質管理課の責任者だったので、良い対応で大変に助かりました。
良い人柄や仕事の熱意が高い気がしました。
それに部下に優しい態度や、
中村さんと部下や同僚との技術的な座談会議では、フラットな関係で、
皆で何でも聞いたり、質問したりと
家族的な印象を持ちました。
ですからマスコミや裁判で映る中村さんと、実際に見た中村さんとでは別人かと思うぐらいです。
よほど新経営陣と中村さんとの間に溝が出来たのかな?
それと日亜の辰巳工場の品質管理課や、
研究棟の雰囲気は良いですね。
人間関係も良かったと思います。
ただ日亜本社は行ったことはないです。
日亜の品質管理課は受け入れ検査の作業が大変そうでした。
出荷検査はそれと比べたら楽そう。
その後に99年の年末に中村さんが日亜を退社しました。
皆がビックリしました。
最後は寡黙に荷物をまとめて去ったみたいです。無念だと思います。
2003年初めに日亜では、
新製品の自動車用のLEDヘッドライト開発の人材募集がありました。
それはご存じですか?
その時の日亜はLEDの集積ユニット化の大量生産はまだ未定でした。
理由は歩留まりが悪かったから。
集積ユニット化しないとルーメンが少なすぎてヘッドライトには出来ません。
そんな難局の時でした。
ただ2002年終りには道路につけるLED信号機は生産は順調でした。
Pingback: ノーベル賞と企業経営から人のプライドについて考える | Keep My Word
先発中継ぎ抑えと受賞されて喜ばしい事です
当初秋葉で日亜¥350-でした
もう中国、台湾製が出てました
しかし寿命が短く、車だと熱にも弱く
結構切れました。
蛍光体の会社にいたから出来た?
青色を蛍光灯材料に当てて白作ってる
報道も青ばかりでなく白色の仕組みを
報道して欲しい。
中村さんが職務発明で日亜化学を訴えたのは、退職後に秘密保持義務違反として日亜から米国で訴えられたのがきっかけです。
なお、職務発明での和解金は、住宅ローンの返済に充て、残りは寄付したとのことで、必ずしも報酬目当てでもなかったようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141008-00000094-san-soci
このことにも触れないと、中立的な記事とは言えないと感じました。
だとしたらお金目当てではなく、お金という形で自分の成果を大きさを認めて欲しかったのかもしれませんね。ちなみに本ブログでは、彼が何を目的に裁判を起こしたについては特に述べていません。ただ、訴えるに至った経緯には経営陣との軋轢があったのでは?という意見を紹介しています。
>訴えるに至った経緯には経営陣との軋轢があったのでは?という意見を紹介しています
意見と書かれていますが、「裁判を起こすのだから軋轢があったのだろうな」くらいは一般人が普通に持つ感想かと(^^;ゞ
本件についてよくお調べの方にとっては、このブログに書いている情報は物足りないかもしれません。
より正確な表現をすると「訴えるに至った経緯”と”経営陣との軋轢」ですね。私の文章がおかしかったです。修正させてください。
事実と憶測を明確に区別される文章を読み、大変勉強になりました。
これまで、日亜化学工業株式会社さんを誤解していたのですが、あらためて、一方のみの意見を鵜呑みにする危うさに気づかされました。
さて、今回、興味本位で、くだんの特許(特許番号第262840)を取り寄せて読んでみました。
これによると、GaN等の半導体結晶膜を成長させる方法については、すでに開発されていて、「反応ガス」と「押圧ガス」の供給方法を工夫することにより、キャリア濃度を下げ、かつホール移動度を高めることができ、その上作業性が良くなったと言う風に読めました。
この特許だけで判断するわけではないのですが、
中村さんの功績は、すでに開発されていた青色LEDの量産化、すなわち実用に耐えうる青色LEDの製造が『可能』であることを世間に知らしめたことではないか、と思いました。
ここで、『可能』とわざわざ記したのは、日亜化学工業株式会社さんではこの特許を放棄されており、実際の生産ではこの方法は採用してないとのご意見があったからです。
この中村さんの功績についての判断は間違っているでしょうか。
お考えを教えていただければ大変参考になります。
日亜視点で言えば、LEDなんで全くやっていなかったところをゼロから切り開いたという功績はあるでしょう。そういう意味で、実際に6億円で双方が(しぶしぶかも知れませんが)サインして法的には話は終わっていますね。
私なりに理解できました。
ご回答ありがとうございました。
中村さんはサラリーマンというリスクの小さい状態で発明をしました。故に得られるリターンも小さいのが当然です。同じ発明成果でも独立している発明家とか単年契約の研究者の場合にはその負っているリスクの大きさによってリターンの大きさは決められるべきです。故に中村さんの主張に同意することはできません。
ローリスクハイリターンではいけないということですね?
ローリスクならローリターンであるべきというなら、一部を除き多くの研究者は長年の間に意欲がそがれてしまいそう。
最初から意欲があればの話ですが。
報酬目当てではなくとも、貢献代として名誉だけでなく、金銭も与えられて嬉しがらない人間て実際いるのでしょうかね。
会社対応に不満をもっても、中村さんのように外に出る勇気や実力がなければ、事なかれ主義のサラリーマン先生みたいな、サラリーマン技術者が増えることでしょう。
興味深く、当コラムと一連のコメントを読ませていただきました。技術系の世界とか当該裁判とか全く興味の外でしたので特にコメントを差し挟む立場ではございません。
読後の疑問とすれば、研究者・技術者の方って色々物入りな生活なのかな?ってことでした。(下世話ですみません)
私、年収1000万あれば幸せで充実した日々を過ごす自信あります(勿論、その数分の一の家計なのが実際ですけど)。私、自分の発案を仕事の上で実行させて貰えていれば今の職業に不満はありません(もうすぐ定年ですけど・・)
他人様が何に拘り何に怒ってらしゃるのかは、さほど気になりません。世界的な賞を授与された中村氏と日亜化学の皆様(どうやら経営者様も)今が幸せで充実されていればよいなあ、と思います。
ブログ主様、興味深い記事ありがとうございました。 失礼いたします
この件でいつも思うのは、中村氏は後出しジャンケンだと云う事。
それほどの自信が有ったなら最初から会社とそういう契約すればよかったんですよ。
出来るまでは会社員として身分と所得を保証され研究環境を得ておきながら、出来たら成功報酬を要求する。ならば出来なかった時にはどうしたのか?
もし当初から100億とか200億の報酬を想定して青色の研究を会社に提案して果たして会社はそれにうんと言ったのか?結局出来るまでのリスクは負わずに出来てからのリターンだけ求めるのはフェアではない。
会社は莫大な利益を得てと言うけれど、そこに最初からそういった巨額の開発報酬を見込んだなら、会社としての販売価格も違ったものになったんじゃないか?そう考えると、後からそれほど巨額の報酬を主張すえること自体に憤りを感じましたよ。
後出しジャンケン、というのはその通りだと思いますね。事前に契約していればもめずに済んだと思います。まぁ、そういう文化は日本には無いですから、そういうスタイルを好む人はアメリカみたいな国で働いたほうがいいのかもしれません。
本件特許紛争では、前の方でも紹介されている以下の日経BP記事が結構影響大きいように以前から感じている。詳細過ぎもせず簡単過ぎでもない、興味を持った人が読むのに丁度いい頃合いの解説分量で、日経だから権威と信憑性も感じられるからか、引用も多い。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200406_3.html
しかし、経緯を色々な角度から考えてみたい方は、以下も見て比べておかれることをお勧めしたい。
http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm
(「日栄化学」と書いた箇所があるなど誤字も多いが、中村氏著書引用が読める)
皆様。面白くよませていただきました。ありがとうございます。
ただ、中村氏が話しているように、特許訴訟は日亜化学がアメリカで先に機密漏洩で訴えてきたから、ということらしいので、そうでなければ起こらなかったように思います。
企業の論理で訴えるしかなかったのかもしれませんが、そうなったら、大多数の人が対抗上特許訴訟に訴えるのではないでしょうか。
濱口さんの記事とコメント全体拝見しました。
コメントの返信で濱口さんがお書きになってた
>「中村さんに10億払ったら、あの人には8?億円払わないと・・・みたいな話になっていたかもしれませんし
ここを拝見して、以前ネットで会社側インタビューを読んだときに感じた違和感を思い出しました。技術を扱う会社とは思えないほど中村氏の評価を低く語る一方、中村氏には十分?な給与と待遇を与えていた、若手の成果も多かったと会社側は強調なさってましたが、ではその「若手」にはどのように報いているかなどの話は一切なかったので少々気になっていました。
いっときは請求額の満額200億(増えた利益1200億にたいする50%として貢献評価額は600億)の支払いが裁判で会社側に命じられました。最終的に利子込み8億で手打ちになったわけですが、世間的な評価は最低でもこんなかんじという指標にはなったと思われます。
では会社は、「中村さんに次ぐ成果をあげた社員さん達」に、報奨金のようなものは出したのでしょうか?ご存知ですか?次席的な方には5億位のボーナスがあってもいい状況ってことですよね。
額の大小については私はよくわかりませんが、他にも貢献された方はたくさんいると思います。
裁判によって社員の功績を金額で示されたにもかかわらず、会社の体制にこれといった影響はみられなかったと認識している…というご返答だと理解しました。
裁判後や、最近の会社コメントからも感じる雰囲気そのままということですね。
グループで行う作業ですから、中村氏以外にも成果をあげた方はそれはそれなりにいっしゃるだろうことは素人でも想像できますし、会社コメントでも何度もそうおっしゃています。
だからこそ、それを前提にしたからこその疑問でした。
会社は中村氏以上と評価する成果をだした彼らにどうむくいたのか?と。
ずるい経営者は研究のための設備投資に…と言うのが定石ですが、設備はあくまでも会社の資産です。個人への報奨金とは性質が違うものです。
個別ボーナスがせめて数千万程度は出たのでは?と想像しました。
しかし、出たならば伝説になりそうなお話です。それを耳にされたこともないようなので、やはりそのような報奨金はなかったのでしょうね。
そもそも、在籍当時のお給料はご自身の評価よりも低めであったし、成果を出してる?優秀な人達への待遇も良いとは言えない状態だったとのことでしたね。
その他の方の報奨や、額のことは詳しく知りません。ただ、「その他に成果をあげたエンジニアたち」は私の知る限りみんな日亜に残って粛々と研究開発を続けておられ、かつ業界での日亜の技術力に対する評価は2014年現在でもとても高いです。
日亜のエンジニアは競合メーカーなどから高額の給料で引き抜きを掛けられる事が多いようですが、辞めた、という話をほとんど聞いたことがありません。それなりの待遇を得ているのではないでしょうか?
まだ経験の浅いエンジニアやペーペーの給料は、本州にある大手メーカーと比べると良くはないです。でも、物価の安い徳島県内では良い方だと思います。それくらいのレベルです。
まぁあれですね。給料安いってのは、どこの会社にいっても出てくる一般的な不満ですよ。日亜は全体として良いレベルの仕事をしていると思うので、全体的に給料上げてもいいんじゃないの?会社も儲かってるんだし、という部外者からの勝手で気軽なコメントをしたまでです。
年収が2000万と言うことですが、社長の所得はどれくらいでしょうか?
すいません、知りません。
じゃあ、周辺は一族で固めていると思うんですが、その総額は?
これをか語らずに、思い切って出資したら当たった。
だから少なくて当然と言うのと、矢張りたままでも、儲かったから出そうという行き方があるように思います。
あーあ、おしいことをした。
すいません知りません。わたしは6億円の額の妥当性には興味がないのです。両者がサインしたのであればその額が落とし所だったんでしょう。
負け犬の遠吠えご苦労さんwwww
Pingback: ノーベル賞・中村氏の「怒り」は正当なもの? 日本はそんなにクソなのか | キャリコネニュース
実際に日亜に勤務されていた方が、当時から在籍されていた方々から聞いた経緯を書かれたということで、興味深く読ませていただきました。会社とは決裂したわけですが、中村さんは変人というような評価はありつつも、社員から嫌われておらず、やはり研究者として一目置かれる存在であったのかなと思いました。
しかし、大変ですね。在籍時に聞いた経緯等を書いたら、世の中のために役に立つような成果をあげるのは無理だというような誹謗中傷、訴訟額を間違えたらバカ、中庸という言葉でごまかそうというような内容の文章ではないだろうにごまかそうとしているかのような批判などなど、いろいろ書かれてしまって。果ては、日亜の社員からの伝聞ということを明らかにしているのに、伝聞だらけとか中立でないとか。
暖かいお言葉ありがとうございます。
この事件がここまで世間の耳目を集めるようになったのは、きっと、みなさんの人生における不満や問題と中村さんのストーリーを重ね合わせやすいからだと思います。だから、皆さんご自分の抱えている何かを中村さんに仮託して思い入れてしまうのでしょうね。一旦そうなってしまった方にとっては、中村さんの問題は自分の問題と不可分になってしまうのかもしれません。そうなればいくら言葉を選んで語りかけても、都合の悪い情報は決して受け入れては頂けないのだと思います。
私の書き方に配慮が足りなかったというのもあるかもしれません。
通りすがりですみません。
素敵な本文とコメントを一気に読ませて頂きました。
日経エレクトロニクスを定期購読していた頃が懐かしい(苦笑)です。
啓蒙されて?中村さんの本も2冊?は購入した。
信号機のランプがLEDになる日が来るのかなぁ~と、見上げていた時期が暫くありました。
当時、煽りっこの日経エレクトロニクスの論調からすると、日亜が地裁判決を呑んだらそれこそ鬼の首を取ったような記事を書くだろうなぁ…とは思っていましたが、示談になってしまった。
(その間時間は流れていますが)
今回の受賞のニュースを聞いて、最初に思ったのは、日亜があの時、もし(タラレバ)地裁の結果を受け入れていたら、
勿論タラレバなんですが、
日亜は苦境に陥ったかも知れませんけども、日本中が度肝を抜かれたことでしょう。
その後の日亜のイメージも全く違っていた、業績も。
そのチャンスをあの時、日亜が、持っていたと云うことでした。
どんなにか日本が元気になれたろうに、惜しかったなぁ…と。
タラレバで申し訳ありません。
タラレバですね、でも、その仮説に乗っかってみます。
もし600億もはらっていたら、日亜は今のように業界にインパクトを与え続けられる存在にはなって無かったかもしれません。投資額が大幅に減っていたでしょうから、クリーやルミレッズ、サムスンといった大手に負けていた可能性が有りそうです。
また、中村さん以外の成果を挙げた優秀な方々、LEDやレーザーの開発を苦労して実現された方々への手当ても減っていたでしょう。あるいは、600億という数字を基準に他のエンジニア達が対価を求めたらば、日亜は倒産していたでしょう。
6億円を払った現実世界の今の日亜は、この競争の激しいLED業界において、未だに世界の最先端を走っていますし、LEDやレーザーの黎明期に成果を挙げられたエンジニアの方々が要職に就いて今も開発を支えています。
日亜視点で見て600億も払って良かった事は無いのではと私は思います。
横レス失礼致します。
濱口さんは民事訴訟はやったことおありじゃなかったですか?
請求額は200億です。よって、貢献度認定は600億だけれどとの解説もあったうえで、支払い命令額は200億でした。
これ以上の金額が訴状で動かされることはなく、一度結審してしまえば同じ内容で金額を増額させた訴訟をするのは無理です。
倍々で利益が増えてる時期ですし、支払い方法を相談するなりすれば払うことそのものは無理な額はなかったように思います。
中村氏が裁判で求めていたのは200億そのものではなく、正当な評価でしたから、裁判中で中村氏が要求した研究中の資料の提出をだししぶる等の卑怯な手法で応対せず、きちんと話し合えれば違った結果になったでしょう。
すいません、600億じゃなくて200億でしたね。支払い能力は有ったと思いますよ。でも、日亜の視点から考えて、支払って良いことなんてなかったと思います、という趣旨のことを述べています。
他のコメント欄でも言っていますが、金額の大小の問題に私はあまり興味がありません。私にとって興味のないことで時間を取られるのは苦痛以外の何者でもありません。その点ご斟酌いただけますと幸いです。
某一部上場企業の開発担当の技術者だった者です。登録特許数70件、出願特許数400件です。中村さんは私の働く事業所で講演なさいました10年まえですかね。私は出張で聞けず酒宴にも参加出来ませんでした。出てたらマズイ事が起きていたでしょう。
元日亜の社員の方のお話聞かなくても想像出来ます。私は開発員と言う仕事ですので一般業務、新製品の開発とかしながら発明をするのです。5億の金を使って開発の専従とか夢の夢です。
「怒りのブレークスルー」読みましたがつまらん人間だと直ぐに判りました、たまたま前線で隘路を突破しただけの兵隊です。ショックレーとかのトランジスターの発明の1/1Kの価値も有りません(1K=1000)まあ17歳の女性がノーベル賞貰ったので一緒に良しとしましょう。
できれば上記の返信をお願いいたします。
中村さんがひとが変わったようになってしまったとしたら、その原因は何だったのか?ということでしょうか?
経営陣との軋轢については本文で述べていますが、他にはなにがあったんでしょうね。これ以上は憶測の憶測になってしまうので、勘ぐるのはやめておこうと思います。
和気藹々とした雰囲気については、私がいた時の日亜もそんな感じだったので、会社自体の社風、あるいは徳島県民の県民性かもしれません。
たくさんのコメントを頂き有難くはあるのですが、時間が限られているため全てに返事できないことをご了承頂けますと幸いです。
ご返信をありがとうございます。車のLEDヘッドライトの実用化で、ルーメンの倍密化や、発光素子の集積ユニット化、base基板の積層、半極性部材の導入や、その半極性部材を安定させるためのドーピング材の種類、そして歩留まり良好への製法の改善をご存じなら教えて下さい。よろしくお願いいたします。ご存じの範囲で大丈夫です。また時間のある時で構いません。
恐縮ですが、技術の詳細を話すのは遠慮しておきます。私は雇われ技術者ですから、秘密保持の義務がございます。事情をご理解いただけますと幸いです。
はい、すいません。ご返信をありがとうございます。
10数年前に、青色ダイオードの進展と今後?といったシンポジウムに参加したことがあります。その頃中村博士はサンタバーバラ校へ着任したころで、中村さんは著作で勇名をはせていました。だから当然その業績も出てくるとおもっていました。
参加してびっくりしたのは、まずその基調講演で中村さんと日亜の名前が出ず、赤﨑グループと日本のほとんどの家電メーカーのみの開発および製品化状況しか報告されなかったことです。 その後t得の数件の企業側報告の中では、2度ほど中村さんの仕事が「徳島の人」 「例の人」と敵意のこもった言い方で話され、それだけでした。 講演者と後でやり取りする機会があり2人話してみると、彼らのライバルは日亜ではなく中村さんという個人そのものでたした。
多分 中村さんは外部での発表で、ほとんどが赤﨑グループという状況で孤立無援の戦いをやっていたものと思います。それだからこそ研究に思い入れが強いのでしょう。
日亜の中の人たちは、中村さんが自分の名前で論文や特許を全部持っていったと言っていますが、逆の見方からすると外部と戦う場所は、すべて中村さんに押し付けていたようにも思います。
本来中村さんは、自分がお金が欲しいということで裁判を始めたのではなく、技術者への評価が適当でないと主張したかった、それへの形としてお金という尺度があるのならば示したかったのでしょう。
だからもし日亜が中村さんとともに、日亜の中の研究者が同様にノーベル賞に貢献しているというのならば、言葉だけのメッセージだけではなくこの機会に日亜内の関連研究者にたくさんのボーナスを支払いそれを発表すれば 良かったのだと思います。
赤崎先生と中村さんが犬猿の仲、というのはこの業界では結構有名な話です。なぜそうなったかは知りません。そもそも同じ分野で異なるチームに居る研究者同士というのはそうなりやすいもんですし。そのシンポジウムは赤崎先生一派のシンポジウムだったのではないでしょうか。UCSB中心のシンポジウムに行くと中村先生の仲間が集まっていると思いますよ。
日亜視点で考えると、学会での勢力争いには興味はなかったものと思います。あの会社はアカデミアで名声を得ることにびっくりするくらい興味がありません。BtoBの会社ですので、製品の質とそれを支える技術で勝負していて、学会で認められることにメリットがあまりないからでしょう。社員は「技術者はモノ作ってなんぼ、お客さんに喜んでもらってなんぼやと思ってる」と生真面目なことを言っています。実際にその路線でいま成功していて、彼らの技術力に対する評価はこの業界で非常に高いです。
というわけなので、中村さんが外で敵を作ってくるたびに「穏便にやってくれればいいのになぁ」と思っていた人も多いんじゃないでしょうか。よって、中村さんが外部と独りで戦った、というのは少し美化しすぎなような気がします。
このエントリーでは技術者の地位向上うんぬんについては特に述べていません。中村さんにその意図があったとすれれば素晴らしいことですが、一方で自分の同僚の成果を奪うようなことをやっており、白黒をはっきりつけにくい行動を取られていると私は思います。
ノーベル賞にかこつけて社員に還元するというアイディアには私も賛成です。いいですね。外部からのヤジめいた提案になり恐縮ですが。
ただ、日亜がわざわざそれを対外的に発表するということは、別にやらなくていいし、やらないでしょうね。そういう宣伝めいたことがあまり好きではない、どちらかと言うと地面に這いつくばってでも着実な進歩を生むことに美徳を見出す芋虫みたいな会社なので、広報戦略とか、あんまり気にしていないんですよね。不器用なんです。その代わり製品の良さで勝負するという姿勢にはこだわりがあります。それがあの会社の良い所だと思っているので、下手に宣伝めいたことやってうわっついた会社になってほしくないと私は思っています。
最後に補足ですが、日亜で成果を挙げた他のエンジニアに対する処遇についてはコメント欄の他の部分で繰り返し述べていますが、他社から高額で引き抜きを掛けられるような状況の中で辞めた人はほとんど居なく、要職について今の日亜を支えておられるということから、想像していただくのが良いかと思います。
丁寧なreply ありがとうございます。
外で戦って余計なことをしていると思われていたという件
私のある時期の上司はユニークで対外的に戦っている人で、内部評価は余計なことをと、同様にかなりひどいものでした(仕事をし過ぎで突然死しましたが、業界では有名人でした)。 しかし 業界からは非常に警戒されていて、亡くなった時、びっくり箱がなくなったと安堵したそうです。
日亜の人は半面しか見ていないだろうから、是非豊田合成やパナソニックなどのライバルが、中村さんをどう見ていたかを知りたいものです。
いろんな方の意見を聞きたいものですね。ありがとうございました。
admin様
大変有用なお話と、様々なコメントへのさわやかな対応の仕方、とても為になりました。ありがとうございました。
非常に様々なコメントがあるのですが、このコメントも含め価値ある情報は少ないないと思いました。特許を読まれた方他、別情報に当たられた方々は立派ですね。
新しい情報ではなく、ただ自分の感覚を表明すれば、「何で中村氏なの?」です。自分は上場企業の研究者だったのですが、中村氏の発言への違和感、ノーベル賞としての違和感がとても強いです。
とまれ、久しぶりに長い意見のやりとり読んで、勉強になりました。adminさん他に感謝します。
科学者、技術者の成果は結果と世界に与えた刺激が第一義ではないかと思います。
かのニュートンも奇人、変人の側面が有り人間の悪さも格別ではないかと思います。しかし実に偉大です。
では中村さんの出した成果はどうなのでしょうか?昔404特許を初めて見た時「ええ?これで?」とやや意外な感じがしました。しかし今定年退職し市井の一般人である私から見るとノーベル賞を取ったのであり運が良かったとも言えるのかもしれませんが成果を出したからだと思います。
受賞後の彼の発言はエキセントリックに聞こえる面がありますが彼の価値観からでたものであり良い悪いの評価は不要ではないでしょうか。
過去のノーベル賞受賞者もそんな人は何人もいたと記憶しています。
日亜がやや悪者になっているとも意見がありますが二代目の方と経営者が裁判後の和解契約で発言に制限をかけておくべきでありそれに反しているなら訴えれば良いだけのことではないでしょうか?それが裁判までして争った経営層の役目でしょう。
ブログ主が「・・・正しいのか?」となっている点が週刊誌のようで気になりました。
事実関係の真偽なら伝聞ではなく物的証拠と裁判のように反対尋問なしにはわからないものだと思っています。
しかし個人のブログでありそれを求めても無理だろうとは思います。
ブログ主とコメントを書かれた皆様方により議論が大変よいものになっていると感じました。私にもよくわかりました。感謝します。
前の方のコメントした者で、技術者としてちょっとした実験を入れてみた。
きつ目の書き方をしたら、予想通りの一行コメントが入っていた。
「なんという上から目線発言・・・」
内容には触れずに、書き方(言い方)に反応する。
中村氏の発言にもそういう拒否反応が多くある。
ブログ主さんは記事で以下のように書いておられる。
>中村さんの成果が素晴らしいのは大前提ですが、ただ、みんなもう少し日亜の言い分も聞いてあげても良いのかな、と私は思います。
実際は「中村さんの成果が素晴らしいのは大前提」どころか、ブログ主さんはそうではないが、中村氏の言い方が気に食わないから、坊主憎けりゃで成果まで貶めにかかる人がいる。
そのような考え方のほうが、真相を考えるに当たっては障害となるのに、本ブログ記事では残念ながらその視点はすっぽり抜けている。
それと、600億が間違いという指摘があって訂正されているが、以下の文中には他にも重大な間違いがある。
>数年の法廷闘争の後に約6億円の賠償金を日亜が中村さんに支払うことで決着します。
「賠償金」ではなく、「職務発明の対価約6億円と遅延損害金約2億円を日亜化学が中村氏に支払う内容の和解」となる。
一番肝心の「職務発明の対価」を「賠償金」と表現してしまうところに、根本的な危うさを感じる。
そのような認識のブログ主さんに対して「すばらしい文章と構成力に脱帽です」のように、表現力を評価する声がある。
この評価は同意。
しかし、逆に中村氏を考えてみると、表現が下手で叩かれる。
本ブログ記事とコメントの面白さは、対極にある二人の方の比較ができる興味深さにもある。
日本の中では間違いなくブログ主さんのタイプの方が遥かに評価される。
社会が円滑に回るためには、それで良いと思う。
ただ、ごく稀にいる中村氏のような人物をどう評価してどう処遇するか。
難しい問題だが考える必要はあって、中村氏は自ら一石を投じてくれている。
確かに賠償金ではないですね。私も書いていて違和感がありました。ご指摘ありがとうございます。ただ、本エントリの趣旨には大きな支障がない間違いですし、繰り返しの訂正はきりがないので見送ろうと思います。あしからずご了承ください。
私がこのエントリで書きたかったのは「決して白黒はっきりした状況ではない」ということです。webとはいえ最適な文章量というのがあって、かなり長文となってしまったこのエントリにおいて、上記のテーマから外れたことはバッサリ切りました。よって、書き漏らしたことがたくさんあります。そういうのも書き出したら本一冊分くらいになっていましますし、私はそこまでの長文は原稿料をもらえない限りはやりません。細かい数字や言葉なども、時間があれば調べて訂正して、、、、とできるのですが、あくまでボランティアですので甘い部分があるのはご了承いただけますと幸いです。
中村さんの成果をむやみに落としにかかる人がいるのは良くないですね。というか、そういうのはもっと事情に詳しい人に任せたほうが良いと思います。それができるのは青色LED開発の経緯をよく知っていて、なおかつ窒化ガリウムの専門知識がある人くらいなもんでしょう。そういう人は今、日亜化学にしかいません。日亜の人は何も言わないので、おそらく真相は永遠に闇の中でしょう。ですので、市井のひとがあれやこれや言うのはナンセンスだと思います。
ちなみに、私は中村さんが口下手、表現ベタとは思いません。裁判依頼の中村さんの言葉はとても上手い。まるでアメリカの弁護士が陪審員を煽るがごとくわかりやすい切り口でマスコミを動かし、日本国民全体を煽りまくっていました。あれを見て上手いなぁと思ったものです。
最近、より詳しい情報が流布するに連れて違和感を感じる人が増えてきたようです。中村さんが叩かれれてしまうとしたら、表現が下手だからではなく、表現が現実と乖離しすぎているからではないでしょうか。
ちなみに口下手なのは日亜の小川社長の方だと思います。中村さんと仲が悪かったというあの小川さんです。下記にインタビュー記事の冒頭のコメントを、読んだことの無い方のために貼っておきます。実に朴訥とした真面目な方だと思います。
——
これまで誰に何を言われても黙ってきました。日亜化学工業は,ものづくりの会社。クライアントにより良い製品を届けることが仕事であり,それを一途に貫いていくことこそ,当社にとって重要なことだと信じていたからです。
そのため,中村修二氏とその弁護士の方(訴訟代理人弁護士の升永英俊氏)が,各メディアや本などで一方的に自分たちに都合の良い発言をしても,それに対して会社として何か言い返すというようなことはしませんでした。そうした言い合いなど,ものづくりの会社にとっては何の意味もありません。それより,少しでも良い製品を作ってクライアントにきちんと届けることを貫けば,きっと私たちのことを認めてもらえる。それで十分だと思ってきたのです。
日亜化学工業は徳島という地方にある企業で,広報体制も整っていませんでしたし,マスコミへの接し方がよく分からなかったということも事実としてありました。
当社は全くうそなどついていませんから,黙っていても,専門家の方なら真実を分かってもらえると信じていました。裁判官の方なら正しい判決をしてくれると思っていたのです。ところが,意に反して「200億円」という巨額の対価の支払いを東京地裁から命じられて驚きました。
そこでやっと悟ったのです。黙っていては本当のことは世間には伝わらないということに。そこで,当社のものづくりに対するまじめな姿勢をきっと理解してくれるであろう「日経ものづくり」に対して,まずは話をしようと思ったのです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200404_2.html
——
>中村さんが叩かれれてしまうとしたら、表現が下手だからではなく、表現が現実と乖離しすぎているからではないでしょうか。
それを「表現が下手」と見抜けば良い。
中村氏が「一人でやった」と言っても良い部分はある。
中村氏が出現しなければ、あの時期にあれだけの性能の商品化は出来なかった。
そのことを「一人でやった」と表現してもあながち間違いではない。
しかし、特に日本の中ではそれでは嫌われる。
表現に配慮したほうが良かった。
その点で、中村氏は「表現が下手」ということになってしまう。
それと中村氏のような人の表現を何故そのまま受け取るかも不思議。
そういう人だと分かったら、その後は割り引いて考えれば良い。
また、現実から乖離しすぎているのは、日亜と日本の裁判所も同様。
特に日亜は問題有り。
「これまで誰に何を言われても黙ってきました。・・・」
そんなことはない。
象徴的なのは、青色LEDを独占しようとして、ライセンス供与を拒否し、特許訴訟を各社に仕掛けた。
青色LEDの巨大な影響力を考えない独善的愚策。
これは当時そう思ったら、結局独占は不可能だった。
何を言われても黙っておくほどの謙虚な会社なら、青色LED独占など考えず、自社の利益が最大限成り立つレベルでの供与を最初から考えて当然。
とても謙虚とは言えない、独善体質を表した経営判断をしてしまった。
(二代目社長の個人的キャラクターによるものが大きいと思われる。普通に賢明な経営者なら、あの無謀な独占戦略は発動しないだろうと思われるので)
[追記]
日亜が特許独占戦略を取ったことと、その崩壊が分かる記事例。
”功労者激怒させた日亜化学、大ピンチに”2001年5月29日
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/131/131308.html
日亜は他社に対してライセンス供与を拒否し、「青色LED製造は日亜一社独占」を主張した。
つまり、「商品化された青色LEDは日亜一社でやった」と言ってるのと同等。
そして、中村氏には「部下の若手研究者が主にやった」と主張する。
このような姿勢は謙虚とは対極にあるダブスタと呼べるものではないか。
また、青色LED実用化は社会にも大きな影響を与えることは皆分かっていた。
何故日亜はもっと謙虚に大局的に見て、社会のためにも独占することはしないという判断をしなかったのか。
これが後々響いている。
本当に上から目線ですね。あなたが本質とおもうことが、本当に本質かというと必ずしもそうではないでしょうし、そうだとしても、ブログ主さんが、全ての視点を書かなければならないというものでもないでしょう。それなのに、あなたはブログ主さんの丁寧なコメントに対し、その態度でよろしいというようなコメントを返したわけです。なので、なんという上から目線と書かれてしまったのでしょう。内容にふれずにといいますが、内容がどうあろうと無礼なものは無礼。内容さえよければ、相手を侮辱しようが、なにをしようがよいというものではありません。
よく知らずに「いったいどちらの言い分が正しいのか?」と書くほうが無礼でしょう。
「正しいのか」というのは物凄い上から目線ですよ。
それを最初に理解すべきでしょう。
その上で「どちらの言い分が正しいのか?」については、上から見て書けるだけの知識や洞察力が必要。
ブログ主さんは以下のようにおっしゃられたので、その姿勢に徹する方が良いということを率直に述べたということです。経営判断問題が絡むのに、分からないと自認しながら「正しいのか?」について書くほうが無謀。
「自分自身はイチエンジニアであり経営者でも評論家でもないので、これ以上の議論は遠慮させていただこうと思います。」
また、以下は「内容は良い」と受け取って良いのですか?(笑)
もしそうなら、内容の良さに言及してから、書き方について言うべきでしょう。
>内容さえよければ、相手を侮辱しようが、なにをしようがよいというものではありません。
内容が悪いというなら指摘して下さい。
この問題は日本人の曖昧癖の問題も大きいでしょう。
もっと率直に行きましょう。
ブログ主の「自分自身はイチエンジニアであり経営者でも評論家でもないので、これ以上の議論は遠慮させていただこうと思います。」というコメントは、字面通りに読むと「私には分かりません」と言っているだけだが、裏を返せば「あんたも分からないんだから黙ってろよバーカ」というのを婉曲的に伝えながら議論を打ち切った、というようにも見えるね。
やはり書いてみるものですね。
このように分かってくれる、或いは見抜いてしまう人もいる。
ブログ主さんの対応に「慇懃何とやら」が透けて見える人と、
最初の「慇懃」に目が行く人、色々でしょう。
ブログ主さんは主に後者の人を相手に上手くやってこられたと思うけど、
前者のような人もいることをお知らせしたくて書いた面も実はあります。
(よくご存知ということかも知れませんが)
「慇懃何とやら」に対応させるなら、「無礼誠心」とでもしましょうか。
それでも「無礼」(実際は率直)にまず目が行く人がいて、真意を見抜こうともしない。
表面的分かりやすさばかり求めると、逆に真相は分からない。
は?何いってんの?
あんたもう黙っといたら?っていうのが私の書き込みの真意。
書いてることもわけわからんしその場その場で適当に情報を恣意的に理解して並べているだけで説得力がない。独断独善ばかり。ブログ主の方が100倍ちゃんとしてる。
言っときますけど「上から目線ですね」というのは「バカじゃないの?」の言い換えだよ。
ちゃんとロジックが整っていたら、つまり内容が良かったら言い方が悪くても上から目線とはいわれないもんだ。
下の方のコメントの件だが、ロジックが整ってないと言いながら、ロジックのどこが問題かも言わないのは曖昧過ぎて困る。
問題があるなら反論をハッキリ書いたらどうか。
内容を論じたいなら、相手に対して見下したようなことを書く必要はないわけです。見下した態度は内容の前に相手の反発を呼び、まともな議論ができなくなる可能性があります。そのため、率直に忠告したわけです。その忠告に内容を論じるコメントがくっついていないとおかしいというものではありません。
それから、無礼と率直は違います。無礼誠心としていますが、誠心があるなら、「ちょっとした実験を入れてみた」というような、他人を見下しておちょくるような無礼は行わないでしょう。
さて、内容と言えば、技術者さんの最初のコメントから論理の筋が違っていると感じています。
「行き過ぎ」「中庸」という言葉で日本人は納得してしまうとして、ダメとしていますが、こういう言葉の端だけ取り上げることは内容を論じることではないでしょう。内容無視で言葉だけとりあげてます。事実が中庸に無いのであれば、そこにないという指摘をするのが筋です。タイトルの「正しいのか?」だけとりあげて、上から目線としているのも同じです。何が正しいか論じるのに上から目線が必要なら、何か論じることは総じて上から目線ということになります。
また、二代目社長に対する批判も書かなければ、本質を外しているとしていますが、この記事は事実関係が世間で認識されているのと違うのではないかという疑問を呈することが趣旨と思います。経営陣の対応が妥当なのかは、給与などの処遇等がどうなっていたかという事実関係を前提として論じるものです。事実関係を前提として論じる内容が、事実関係そのものを考えている記事ににくっついていないとおかしいというのは論理的に当らないと思います。
内容には触れずに目線だとか言い出す人は、内容を語れないということがこのコメントの流れで2例も実証されたようだ。
それとブログ主さんの基本認識が違っていると思われることの解明も再度実施。
高裁の和解勧告文では中村氏の業績に関して以下のように最大級の評価をしている。
”和解についての当裁判所の考え”
http://www.nichia.co.jp/jp/about_nichia/2005/2005_011104.html
<当裁判所も,被控訴人の職務発明の全体としての貢献度の大きさをこれまでに前例のない極めて例外的なものとして高く評価する>
「前例のない」、「極めて」、「例外的な」と修飾語を3つも重ねている。
しかし、「それでもなお,その「相当の対価」は,特許法35条の上記の趣旨及び上記2例の裁判例に照らし,上記金額(日立や味の素訴訟の額)を基本として算定すべきであると判断するものである。 」ということで、異例の高評価だが色々な事情もあるのでこの金額(約6億)とするという話。
事情というのは、他の企業への影響や波及などを考えた政府・財界の意向が、何らかのルートで反映した可能性は高いだろう。
しかし、中村氏の業績への高裁の評価は上記のようなものであることは確か。
それに対して日亜が裁判後に出した資料の最後には以下のように書いてある。
”青色発光ダイオード訴訟の帰結”
http://www.nichia.co.jp/specification/about_nichia/ip/zuisou.pdf#search='%E9%9D%92%E8%89%B2%E7%99%BA%E5%85%89%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%81%AE%E5%B8%B0%E7%B5%90‘
<当社における本訴訟とは、和解後の記者会見で「一人の天才が成し遂げたのではなく、若い技術者の名誉が回復された事の意義を感じる。」との当社社長の言葉で締め括りたい。>
このセンテンスはなかなか絶妙で、「一人の天才」というのが中村氏を指すかと思いきや、実はそうでもない。
「一人の天才が成し遂げたのではなく、中村氏と若い技術者が開発した」と理解すると、日亜側は中村氏を天才技術者とも見ていないことになる。
しかもこの資料には「404 特許以外の多くの技術は中村氏以外の多くの研究者が中心となり協力しあって成し遂げたものである。」とまで書いてある。
この辺が日亜側の上手さや、したたかさが感じられるところになるだろう。
他にも「404特許は量産で使われていない」、「基本開発は赤崎グループ」など色々繰り出して、高裁の異例の高評価を薄めてしまうことに成功した。
それで高裁判断では「404特許の価値が1000万円程度」というような話の方に影響される人が出てきて、高裁も「貢献度は前例のない極めて例外的なもの」と明記してあることも知らないで論議に加わる人が出てきてしまう。
日亜側の大勝利というのが実際の図式。
しかし、地裁も高裁も異例の高評価をした事実は抑えきれないし、今回ノーベル賞受賞にも至った。
色々な事情もあるのでこの金額としたものとして、その事情を「他の企業への影響や波及などを考えた政府・財界の意向」とするのはミスリードでしょう。そもそも論として、高評価しながら、それほどの寄与率となっていないことについて、高評価が美辞麗句であるとするのを憶測と切り捨てるなら、「他の企業への影響や波及などを考えた政府・財界の意向」というのも憶測にすぎません。
憶測ではなく、和解勧告の趣旨の内容からすれば、「特許法35条の上記の趣旨」すなわち「従業者等の発明へのインセンティブとなるのに十分なものであるべきであると同時に,企業等が厳しい経済情勢及び国際的な競争の中で,これに打ち勝ち,発展していくことを可能とするものであるべき」という理由から、結論の寄与率となるということでしょう。
政府・財界の意向が影響してなければ、相当対価の額がこのような額になるわけがないという考えは、株式会社の本質を無視しているように思います。株式会社でリスクをとっているのは出資者です。出資を失うリスクを負っているのに、事業の成功がもたらされたときにしっかりとリターンが出なければ報われません。資本主義社会ではリスクマネーの出し手は尊重すべきです。経営陣や一般従業員は、労働の対価を支払われれば、原則としてそれで終わりで、会社に利益が上がったからといって、後からそれをよこせというのは本来おかしなことです。逆に事業がうまくいかなくても、損失補てんしろとは言われないのも原則なわけです。上がった利益を経営陣はじめ、後から寄与分をよこせなどとはじめたら、株主還元が十分になされないでしょう。とはいっても、世の中にイノベーションは必要なわけで、画期的な発明については、利益の一部を相当対価として支払うという修正が図られているのだと思います。ただ、この相当対価は、技術者の流出を防ぐというような経営判断ではなく、法的に有無を言わせずに取れるものです。それが、利益の半分だということになれば、株主の還元が少なすぎ、会社の存続にすらかかわりかねないことになるでしょう。共同発明があることを考えれば、高裁の相当対価の算定が、とてつもなく不当ということにはならないように思います。
<被控訴人の職務発明の全体としての貢献度の大きさをこれまでに前例のない極めて例外的なものとして高く評価する>という高裁の見解は公式に明文化されたものです。
それを美辞麗句としてしまうのと、書かれていない部分を推測で補うのは違うものだと考えています。
そして「「政府・財界の意向が影響したのではないか」という推測の根拠はあります。
高裁も勧告文で引用していますが、青色LED訴訟の前に「味の素(約2億)」と「日立製作所(約1.6億)」の判決が先例としてあります。
このことはお考えの中に入れておられますか?
「前例のない極めて例外的なものとして高く評価する」という表現であれば、前例をはるかに超えるものとなるでしょう。
その前例が約2億です。
それに対して約3倍というのは、「前例のない極めて例外的なもの」として妥当でしょうか?
もちろん異論はあると思いますが、高裁判断の裏側を推測すれば「少なくとも一桁上」という評価ではなかったかと小生は考えます。
つまり、「20億」が目安だったと考えるので、そこから6億までの減額は裁判所の意向以外の何かが働いたという推測です。
後ははどうお受け取りになるかは個人の判断となります。
ただ、「前例のない極めて例外的なもの」を前例の約3倍が相当と見るかどうかは、国語の読解にもなってくると考えます。
(追記)
先に書いてしまうと、高裁和解勧告文にある以下の2項目ついて不整合を感じるのは、ブログ主さんも小生も同様になるでしょう。
・中村氏の功績を「前例のない極めて例外的なものとして高く評価する」
・和解金6億円
この不整合に対して、ブログ主さんは後者が高裁の実際の判断と見て、前者に「美辞麗句」が入っているのではないかと推測。
小生は前者は長い時間かけて出した裁判所の最終評価であるし、地裁も異例の高評価であったので、裁判所の実際の判断としては前者の方に重みがあるという見方。
また、金額は先に評価があって出てくるものなので、評価のほうに優先があって当然。
よって、社会的影響を考えて減額するにしても前例2億の一桁上、つまり20億程度が高裁の本音の判断だったのではないかと見る。
それを前例の3倍程度に抑えたのは裁判所以外の意向が入ったと推測するのが妥当ではないかと考える。
(本件を論評した帖佐教授も6億にするために高裁は相当無理な論理立てをしているという見方を示しておられます。小生も同見解で、このような見方に立てば「その無理はどこから来たのか」と考えざるを得なくなる)
以上ですが、どちらにも推測が入るので、受け止め方は人それぞれということにならざるを得ないですね。
ただし、「前例のない極めて例外的なもの」が前例の3倍程度という意味で書かれたものとは、少なくとも小生には解釈できません。
その程度なら「前例に比べて高く評価する」でも良いと思われ、敢えて「前例のない極めて例外的」と3つも最大限の表現を付け加えているのは、美辞麗句ではなく高裁のちゃんとした意図があると推認される。
ただし、これも又人それぞれでしょう。
会社経営等との関連の話などはまだまだ有りますが長くなりすぎるため、本ブログコメント内でURL紹介している帖佐教授論文の内容と小生見解は驚くほど同じで、論文には「kosyu」さんが疑問として書かれているような項目についても言及されています。
ぜひご一読いただいて、小生の考え方として御覧ください。
日立と味の素の前例を考慮しているのは、和解勧告を読んでいるので、承知しています。和解勧告は日立と味の素の例も、数多い職務発明の中でも極めて貢献度の高い例外的なものと高い評価をしています。「前例のない極めて例外的なもの」単体で考えれば、日立・味の素の例をはるかに超えるものとの印象も受けますが、日立・味の素も高い評価をしていることと対比して考えるべきです。例外的なものの3倍額というのは極めて高い評価とも言えます。
ミスリードとしたのは、むしろ技術者さんが、高裁の勧告は「色々な事情もあるのでこの金額(約6億)とするという話」と曖昧に諸事情により判断したかのようにしているところです。諸事情で判断したとなれば、政府・財界の意向だという話も説得的ですが、和解勧告では35条の趣旨と日立・味の素の事例に照らして判断するとしています。
もうお返事するのはやめておこうと思ったのですが、技術者さんがよく調べておられるので、よりよい結論に到れるようにもう少し情報をインプットしてみたいと思います。
先ほどのリンク先の文章内で、中村さんが発明した案件として、共同発明も含むといいいながら、代表例として以下を挙げています。
404特許
アニーリング法
バッファ層低温形成法
ダブルヘテロ構造の発光素子
量子井戸構造の発光素子
透明電極付素子
蛍光体と青色LEDの組合せ
まず、ご存知だと思いますが、この発明のうち、中村さんが貢献度を強く主張している404特許と呼ばれる技術は、先行して赤崎先生が発表されていた成果と大差ありません(私のような平凡な技術者からすればそれだでも十分素晴らしいものですが)。率直に言ってこの段階では赤崎先生も中村さんも、業界でさしたる注目を浴びた存在ではありませんでした。
むしろ、それ以降のいわゆる「若い技術者」の貢献があったアニーリングによるp型化、バッファ層、ダブルヘテロ、量子井戸などといった発明がなされて初めて、学会や業界が「徳島ですごいことになっているぞ!」と騒ぎ出したのです。このへんの経緯はご存知ですよね。
なお、これらの成果に対する日亜のエンジニアが持っている認識はブログの本文で書いたとおりですが、中村さん側の認識はどうでしょうか。
そもそも、なぜ中村さんは学術的にも技術的にもインパクトの強い熱によるp型化や量子井戸構造といった発明でなく、インパクトの乏しい404特許をメインにして裁判を戦おうとしたのでしょうか。もし可能であれば、熱によるp型化やダブルヘテロといった強い発明による貢献を全面に押し出したほうがいいはずです。弁護士だって、勝ちたいわけですからそれを勧めていてもおかしくないはずです。でも、彼らは404を選びました。この辺りは想像するしか無いですが、そうせざるを得なかったのではないでしょうか。中村さんが心の底から自信をもって自分がやったといえるのが、そこまでだったからとも考えられませんか。
もちろん、若い技術者の貢献があったインパクトの大きい発明に於ける中村さんの貢献度がゼロであったとは思いませんが、その定量化となるとたとえ当事者たちでも難しいでしょう。といった状況の中で裁判所は数字に落とし込まなくてはなりません。そこで、これら特許群に対する中村さんの貢献度はどれくらいか?というグレーな部分をうまく取り込み、なおかつ和解案として両者に耳障りの良いような美辞麗句を盛り込んだのが、さきほどご紹介いただいた「当裁判所の考え」なのではないでしょうか。
個人対会社という図式で見ると、労働者である一般市民にとって中村さんを応援したくなる気持ちはわかります。しかし、研究者間の成果の取り合いとして見ると、研究者・技術者である私は「中村さんえげつないよなぁ」と、思ってしまいます。
もちろん、ブログ本文に書いたように、日亜という田舎企業で赤崎先生と同じレベルまで技術をゼロから立ち上げた功績は、日亜のエンジニアからも賞賛されているようですし、肯定されるべきだと思いますよ。
あと、上記のような経緯を踏まえてノーベル賞への貢献度をあれこれ考えてみると、面白いかもしれません。ただしこれは私の興味の範疇を超えていますので、技術者さんにお任せしようと思います。
私からのコメントは以上です。
ようやく或る程度噛み合ってきましたね。
以下の認識は非常に重要と思います。
>日亜という田舎企業で・・・技術をゼロから立ち上げた功績
日亜に取って創業者と中村氏がいなかったら、青色LEDは出来なかった。
若い研究者の功績も大きい。
これを以下のように考えてみたらどうだろうか。
場合a:創業者と中村氏がいた・・・若手研究者が別の人になっても青色LEDは出来たかもしれない。
場合b:創業者と若手研究者がいた・・・中村氏がいなかったら青色LEDは出来ていなかった可能性が高い。
仮定の話といえばそれまでだが、裁判所もそして小生も「場合a」における中村氏の功績を結果として評価する。
特に裁判所が非常に高く評価しているのは前のコメントで述べた通り。
日亜が大きな先行者利益を取れたのは明らかで、その要因として「中村氏がいなかったらできなかった」のだから、最大限に評価しても良いのではないか。
裁判所もそういう見方をしているから、非常に高い評価をしていると想定される。
「これまでに前例のない極めて例外的なものとして高く評価」という表現からは、「一人でやった」と言ってもおかしくないぐらいの評価と言えるのではないか。
それを「日亜から見たら違う」ということを殊更なぜ言い募るのか。
日亜にいた時の中村氏が一人でやったのなら、日亜が全部やったことになる。
これが重要で、普通の会社ならこの状態で表立って文句をいうことはない。
その会社が全部やったという証明になるからだ。
その上で中村氏以外の貢献も大きいなら給料上げて出世もさせてあげれば良い。(多分そうなってるだろう)
若手研究者はそんなに優秀なら、中村氏がいなくなった後もバリバリ研究して新しい成果を出せば良い。
若いのだから幾らでもチャンスが有る。
こういう話でも納得性はあると思うのだが、何故か日亜(の2代目社長)は納得したくないようだ。
和解案の字面にこだわるっているひとがいるみたいだけど鈍いよね。ブログ主さんが「和解案は美辞麗句」というヒントを出しているのにもかかわらず。
ブログ主さんの書いている内容を意訳すると 404特許を押す=独りでやったわけではないと自ら認めているようなものということ。
ノーベル賞の受賞理由が404以外の発明に基づいているならばこれは大変なことというのを示唆しているよね。
技術者さんには反論してあげたいけど、一つ一つの主張が不明瞭なのとロジックが明確じゃないのでどの観点から反論していいかすらわからない。
すなわち議論のテーブルに着くだけのスキルがあなたには無い。
もう引っ込んだほうがいいよ。これ以上恥ずかしい思いしたくなければ。
>「和解案は美辞麗句」
これはブログ主さんととくめいさんの推測に過ぎませんね。
これを基にした論は、それこそロジックが明確じゃない。
もし違うというならロジックを立てて、「裁判所が美辞麗句として言っただけ」という論拠を示して頂きたい。
どんなロジックが出てくるか分からないので、先に小生の考えの概要を記しておきます。
ただし、独断とか言われないように、殆ど同見解となる以下の資料を基にする。
”日亜化学工業対価請求事件の和解による終結に関する考察”
https://www.jpaa.or.jp/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/200505/jpaapatent200505_091-098.pdf
<日亜化学工業が得た利益に対して404特許が寄与しているかどうかは高裁段階でうやむやとなってしまったが,当該一審判決の背景には,404特許の成否にかかわらず,中村氏が青色LED等の事業に大きく貢献し,かつ,それによって,日亜化学工業の売上げに大きく貢献した蓋然性が高いことがある。>
<404特許の価値判断がどうであっても,結論の具体的妥当性に大きく影響しない(異論はあろうが)ということが裁判官の思想の中にあったのだと考える。>
つまり、404特許と云うより、ブログ主さんも言っておられる「日亜において技術をゼロから立ち上げた功績」を裁判所は高く評価しているという見方で、小生も全く同感。
さらに、「404特許が寄与しているかどうかは高裁段階でうやむやとなってしまった」としているが、功績の方は高裁も高く評価している結果が「これまでに前例のない極めて例外的なもの」という表現になったと考える。
反論があればよろしく。
特に考察者も小生も同見解となる「404特許の価値判断がどうであっても結論の具体的妥当性に大きく影響しない(異論はあろうが)」という点について、どう考えるか。
そしてまず、こういう見方があることは理解できますか?
引用には同意。
日亜にとってLEDを始めたということが貢献大ということ。
それに異議を挟んでいる人は居ないんじゃないか。
その対価が6億円だと算定され
両者がサインした。
それでオーケー。
しかし
>日亜にいた時の中村氏が一人でやったのなら、日亜が全部やったことになる。
とか
>「これまでに前例のない極めて例外的なものとして高く評価」という表現からは、「一人でやった」と言ってもおかしくないぐらいの評価と言えるのではないか。
というコメントはちょっと行き過ぎという感じがするかな。
俺はすなおにわかいエンジニアの貢献をノーベル財団も中村氏も認めてあげて欲しいと思うわけよ。
それだけです
俺はこのへんで去ります
>引用には同意。
引用と同趣旨のことを述べさせて頂いたつもりなので、頭ごなしに「わけわからん」とかではなく、ある程度は読み込んでから書いていただきたかった。
それと、若い人のことを考えられるぐらい立派な人なら、「バカじゃないの?」などは使わない方が良いと思う。
どんないいことを言っても台無し。
>俺はすなおにわかいエンジニアの貢献をノーベル財団も中村氏も認めてあげて欲しいと思うわけよ。
その気持は小生も分からなくはない。
ただ、現実論として中村氏のような性格の人に幾ら言っても無駄。
また、裁判所やノーベル財団は全部の人を評価する訳にはいかないというのも現実。
更に
>ノーベル賞の受賞理由が404以外の発明に基づいているならばこれは大変なことというのを示唆しているよね。
というような現実無視の話まである。(実際は功績で評価されている)
現実重視のスタンスで書くことも必要と思い、その考察もしてあったので書いたのだが、なかなか理解されなかった。
当然小生の文章力不足等は否めないので、丁度殆ど同じ見解の帖佐氏の考察があって良かった。
引用させて頂いた帖佐氏はプロフィールを見ると、今は久留米大学の教授に昇格され、以下の著書なども出しておられて、知財や職務発明に関するエキスパートととしてご活躍の模様。
”これだけは知っておきたい「職務発明制度」―技術者のための特許法の常識”
引用論文は思い切った考察をされているので、更に読みたくなって早速注文した。
また、ブログ主さんも著書を出されていて、どのような発想でお書きになっているか見たくなり以下も注文。
(コメント欄に好き勝手書くことを放任して頂いたお礼も兼ねて)
”30日間で900点! 英語嫌いな私のTOEIC(R)TEST勉強法”
帖佐教授の論文の解釈や解説等で、まだまだ色々書きたいことはあるが、小生もここまでにしようかと思います。
以上
内容が私が意図した趣旨と離れてきたように思いますので、このコメントに対するこれ以上の私からの返信は差し控えさせていただきます。
面白いブログ記事をありがとうございます。
中村さんと日亜化学の裁判では元社員が訴えたということがセンセーショナルに報道されていてそのことに注目が集まりますが、当時の中村さんは中村さんは多額のストック・オプションを受け取ってアメリカのLEDメーカーであるCREEの社外役員を務めていたことはどの程度知られているのでしょうか。当時の日亜化学とCREEは特許係争中で、中村さんはCREEの一員としてCREEのために裁判を起こしたという見方もできます。普通に考えれば通るはずのない特許の帰属をまず争ったことがそのことを裏付けているように思います。ノーベル賞受賞時に国籍がアメリカだったことにショックを受けている方もおられましたが、当時からアメリカの会社の利益のために働いていたとも言えるわけです。
日亜化学が中村さんを雇っていなかったとして青色LEDを開発できていたかは非常に興味のあるところですが、もしもの話は空想上の話になってしまいます。中村さんがいなくなった後の日亜化学の出した成果と、中村さんが日亜化学を退社した後にどんな成果を出しているのかを比較して評価することも、フェアに判断するためには必要なのではないかと思います。
すいません、CREEに関することは私はあまり詳しくないのです。おそらく以下のURLに書いてある内容だと思います。ここに書いていることが真実かどうか知りませんが、もし本当だったとしてもありえない話では無いかもしれませんね。よく知りませんが。
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20141008/1412759375
ちなみに本件、アメリカの会社だからなんとなく小奇麗に報道されていますが、これが韓国メーカーへの転職だったらたとえ同じようなことをやっていたとしても、日本の大手マスコミは中村さんを叩いていたんじゃないかなぁという気がしています。想像ですが。
現在の日亜の成果と中村さんの成果の比較という観点は面白いと思います。ただ、私自身まだこの業界で働いているということもあり、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
これほど身近に役立つものは無いかと思う。
ノーベル委員会が決めた事
確定判決にあれこれは駄目でしょう。
CREEもフィリップス シチズン、シャープ
韓国中国も切磋琢磨でよいのでは
技術者なる荒らしへの対応含め、
非常に丁寧な対応をしていて、扱われているトピック以外の部分にも大いに感服してしまいました。
いろんな人がいますからね。
中村さんは英語でのスピーキングが下手くそなので、断定でショートフレーズを重ねていく話し方になってしまう。故に、表現が強くならざるを得ない。
あの話し方で、どこでもやっちゃうんですから、日亜が悪の権化のようになってしまう。あれは問題ですよね。ツイッターなどで報償二万円ばかりが拡散されてしまう。
研究内容うんぬんや、企業と技術者と開発を巡る環境うんぬんや、これを機会にもっといろいろ議論があっても良いように思いますが、あれだけ強烈なキャラクターだと、そこに注目が集まってしまいますしね。
私は、一方、天野先生が、日本の学習環境が素晴らしかったからここまで来れたんですよと一言さらりとおっしゃってたのが非常に印象に残りました。
「ブログ主さん」と「とくめい」さんとのやりとりは終了しましたが、名指しで「荒らし」とか云う人が出てきたので復帰させて頂きます。
(ブログ主さん、不適切と考えられたら小生のコメントは削除して頂いて全くOKです)
「興味深く読ませて頂きました」さんの「荒らし」の定義がどういうものかは分かりませんが、
少なくとも他では余り言及されることがなかったと思われる「帖佐教授(当時助教授)論文」を紹介させて頂いて、興味を持たれた方はおられるのではないかと思います。
また、ブログ主さんに敬意を表して著作を購入させていただくことも、礼儀とブログ主さんの考え方をもっと知るために現実に実行しました。
逆に小生は以下の様な当たり障りのないコメントについては、「面白くも何ともない」と感じます。
そして、このようなことをお書きになる方が、実際にどのような議論が出来る見識をお持ちなのか、非常に興味があります。
是非議論いたしましょう。
>研究内容うんぬんや、企業と技術者と開発を巡る環境うんぬんや、これを機会にもっといろいろ議論があっても良いように思います
最初に荒らしと決めつけて来られたのですから、議論の前段としてこれらの課題についてご高説を具体的にご紹介お願いします。
(追記)
はぐらかしなどは無しでお願いします。
(多分相当お上手かも知れないので)
率直に具体的に議論いたしましょう。
濱口です。みなさん熱いコメントありがとうございます。でも、落ち着きましょう。
荒らした、荒らしていない、というのはネット上ではよくある揉め事です。でも、ここは青色LEDというテーマについてのページですので、できればその話で盛り上がったほうがいいと思います。他の人も読んでいるわけですが、荒らした荒らしてない系のやりとりは第三者的にコンテンツとしても面白くはないと思います。私は入力されたコメントはスパムでない限り承認するつもりです。でも、できれば本文に関係あるテーマで盛り上がって欲しいです。荒らした系コメントは書かない、書かれても反応しない、というのが良いと思います。
あと、技術者さん本をご購入頂いたとのこと、ありがとうございます。それが目的でここまで来たわけではないのですが、とても嬉しいです(私の目的はみなさんに真実、すくなくとも私がもっとも近いと思っている真実を伝えることです)。本のタイトルはうさんくさいですが、中身はまっとうなはずです。一生懸命書いた本ですので、読んでくださると幸いです。
率直に書きます。ブログ主さんのブログですから、気に入らなければ消して下さい。
以下は余りにも中途半端ではないでしょうか。
>荒らした系コメントは書かない、書かれても反応しない、というのが良いと思います。
これは小生のコメントが荒らし系なのでしょうか?
それともいきなり名指しして「荒らし」と書いて来た人のコメントが荒らしでしょうか?
或いはやはり、「どっちもどっち」とおっしゃりたいのでしょうか。
余りにも曖昧で考え方が分かりません。
もしどうあっても「どっちもどっち」で収めることを指向されるならば、中村氏と日亜科学は二代目社長まで含めたら、どっちもどっちのレベルと言えてしまうのではないでしょうか。
「どちらが正しいか?」ということは、ブログ主さんの本来指向する方向とは違っているように思えてなりません。
わたしは誰が荒らしで誰が荒らしでないかに興味がありません。このページのオーナーとして、本文に関係あることで盛り上がって欲しいなと思っています。検閲もしない方向です。記入する各人がここでの議論の健全性に責任をもって、書き込みをしていただくように願っています。よろしくお願い申し上げます。
異論は有りますが、ここはブログ主さんの顔を立てさせて頂きます。
御著書は届き次第読まさせて頂きます。
濱口さんは、何か中村氏に批判的な印象を受けます。中村氏が書いた本にもだめな京大卒の社員の話が出ています。ひょっとしてあなたでは?
それから、中村氏一人でやったわけではないという件ですが、当時1993年前ころは従業員200名たらずの中小企業です。開発課も数人レベルと思います。中村氏がチーフで部下を使って研究をしておりその部下が中村氏と同等レベルの研究者とはとても思えません。その部下が、重要な発見をしてもそれは中村氏と報連相しながらの結果で部下の成果とはいえないでしょう。
コメント有難うございます。私は中村さんの本を読み彼に憧れをもって日亜に入りましたが、残念ながら彼は何年も前に退社しており一緒に働くことはできていません。私が見た日亜の京大出身者はみなさん真面目で優秀で、彼らの開発した技術はいずれもLEDに応用されて我々の生活を潤しています。私は彼らをエンジニアとして尊敬し、また消費者としては感謝しています。おそらく太田さんの生活も潤しているはずですので、どうか悪く言わないであげてください。
中村さんの研究グループは初期は小さかったので、いわゆる若いエンジニアの成果に対する彼の貢献もいくばくかはあったかもしれませんね。後になるほど中村さんの関与が減っていたと聞いています。そうなると中村さんがチーフとしての役割をいつまで、どの程度果たしたかというところがポイントになるかと思いますが、それを定量化するのは当人達でも難しいでしょう。
私は、それに対する中村さんサイドからの意思表示が「404特許まで」は自身の成果としてメインで押すという裁判戦略に現れていると理解しており、それを裏付ける内容が日亜から「実験ノート」というタイムスタンプとして示されています。また、その貢献度は裁判所の和解案では6億円と提案され、日亜も中村さんもサインをしています。6億という数字の妥当性は感覚ベースではありますが「404特許まで」「実験ノートというタイムスタンプ」「6億円」という3つの客観的証拠は、お互いに大きく矛盾するものではないと、私は思っています。
また、この「404まで」というのは私が内外で見聞きしたことと整合することからも、実名を出しているブログに書いて良いだろうという程度には自信を持っており、本文にも「重要な成果は若いエンジニアが」という形で盛り込みました。
一応誤解のないように言っておきますが、「404までこぎつけた」という功績だけでも素晴らしい物で、誰が否定するべきものでもありません。ただ、部下の成果を1stオーサーで論文化するなど、ちょっとやり過ぎな部分はあるので、そこに関しては違うのかなと私は思っています。この点に関する私のコメントが批判的と取られられているのかもしれません。
核心的な話になので書かせて頂きます。
>「404までこぎつけた」という功績だけでも素晴らしい物で、誰が否定するべきものでもありません。
前の方で紹介した帖佐教授(当時助教授)は論文で以下のように述べておられます。
<一審で使用者側は,その対価の鑑定にあたって,404特許があったがゆえにマイナスであった,としている(2)。しかし,404特許が存在したから,マイナスになったなどとまで言うには言い過ぎの感がある>
<もしも一審段階から,日亜化学工業が中村氏の貢献をある程度認め,例えば中村氏が多くの研究者の中のいちメンバーにすぎないとする立場にあったとしても,中村氏の実績に沿った主張立証活動を行えば,結論は違ってきていただろう。>
「日亜側の言い過ぎがあり、功績を認めておれば結論は違っていただろう」という専門家から見た感想ですが、裁判ではブログ主さんのおっしゃるような「誰が否定すべきでもない素晴らしい功績」とは日亜側は評価していないことになるのではないでしょうか。
もちろん帖佐教授が全て正しいとは決められませんから異論は当然あるでしょうが、小生は教授の見方に賛同できて、日亜側がなぜもっとその辺を上手くやらなかったのか?というのが大きな疑問になり、原因は創業者一族で日亜のトップである二代目社長の意向が大きかったと考えるのが妥当ではないかと思っています。
この辺をブログ主さんは「私には当時の経営者としてベストの手法についてこれ以上議論することはできません。わからないことが多すぎます。」と前の方のコメントであっさり終わらせておられましたが、裁判における日亜側の対応は主に日亜側の経営陣の方針によるものであることは当然で、それに対して「ベストな手法について議論することが出来ない」ということでは、根本部分の議論を避けて通るということにはならないのでしょうか。
逆にブログ主さんは「部下の成果を1stオーサーで論文化するなど、ちょっとやり過ぎな部分」と書かれていますが、「ちょっと」の部分には余りこだわらないで「どっちもどっち」で中庸とするのがブログ主さんの本来の思考方法ではないのでしょうか?このギャップがよく理解できません。
小生としては、「論文も部下が書いたのを勝手に自分を主著者にして出してしまった」というなら、「ちょっと」やり過ぎと言えるかもしれないという程度で、論文を中村氏が書いたとすれば殆ど問題にするような話でもないように感じます。
つまり、入社数年目まではまだ見習いや修行段階で、それまでに整えられてきた環境(日亜ではGaN基板を使って実験できる状態)を使って試行錯誤して偶然うまく行ったような結果を、上司が論文まで書いて出してくれて、自分の名前が一番端の方にでも乗せてもらったならラッキーという感覚です。
ここがブログ主さんの感覚と大きく違うところなのでしょうか?
中庸というのは、中村さんが全てやったというステレオタイプな認識に対して、404まで漕ぎ着けたという点と、その後の同僚の成果を奪ったという点の両方があるという主張を指しています。
論文に関しては、部下が書いたレポートやグラフ、構成を丸パクリしてることもあったとかなかったとかゴニョゴニョ。。。。。どうなんでしょうね。普通なのかどうか、あとはご想像にお任せします。
認識の違いが大きく2つありそうです。
・中村さんが全てやったというステレオタイプな認識
→高裁判決について日亜側は「当社の主張がほぼ認められたと判断するに至った」と、前の方で紹介した「青色発光ダイオード訴訟の帰結」という文章で明記しており、日亜側は「裁判で勝った」と言っています。また本ブログのコメントの中でも高裁判決を評価する方もおられます。
そして、中村氏は裁判後に「負けた」という認識を示しています。
つまり、「日亜側の主張が公式に認められた」という認識を持つ人達が現実におられるのです。
ブログ主さんの認識は、それとは逆になります。
ですから、「中村氏の主張が認められてしまっている」という認識をステレオタイプと言ってしまうのは、片方だけからの見方のようにも思えます。
逆の見方からすると、「日亜が勝って中村氏が負けた」というステレオタイプな認識が、ノーベル賞受賞で押し返されつつあるという受け止め方も有りえるのではないかと考えます。
ですから、中庸ということであれば、まず前提としての見方にも両方あるというところから始めるのが筋ではないかと思います。
それをすると中村氏側の問題は中村氏そのものだが、日亜側の問題は2代目社長の意向ではないかという推測が出てきてしまう。
ここがブログ主さんとの当初からの認識の違いで、これは埋まりそうもないことがよく分かりました。
・論文に関しては、部下が書いたレポートやグラフ、構成を丸パクリしてることもあったとかなかったとか・・・普通なのかどうか・・・
→社内報告用に書くのと、対外発表用論文では重みが全く違います。
普通かどうかは分かりませんが、入社して数年では論文の書き方も身についてなかったり、また仕事の合間に書く時間を作ることが難しいこともあるでしょう。
そのような新人の「レポートやグラフ、構成を丸パクリ」して上司が論文にしたとしても、実際は前提や背景の書き方、全体構成など、丸パクリでは出来ないことも当然含まれてきます。
主著者が論文を書いた上司になることについて、「手柄を取られた」とか強く思うほどのことは少なくとも入社数年の間の出来事であれば余り無いように感じます。
しかも、日亜側はちゃんとそのような新人にも社内評価で報いていることでしょう。
ただし、人それぞれ受け取り方があるということは同意です。
論文の書き方が身についていなかったり、時間がなかったりしたため、丸ぱくりでないからといって、自分の発見したことについて、上司が主著になったことに反発しないとなれば、まさに組織のスレイブではないでしょうか。
裁判に負けたとはいっても、中村教授の主張と同じく中村教授は不当な扱いを受けたと思っている人が多いと思いますよ。ヤフーニュースのコメント欄などの一般人のコメントでは、日亜は対価として2万円しか出していないとんでもない企業だとか、裁判で結局8億しか認められてないとか、そういうコメントが大多数ですから。
<論文の書き方が身についていなかったり、時間がなかったりしたため、丸ぱくりでないからといって、自分の発見したことについて、上司が主著になったことに反発しないとなれば、まさに組織のスレイブではないでしょうか。>
→当時の日本のことを批判されるのでしょうか?
終身雇用という幻想の中で皆が判断していました。
21世紀になって幻想が完全に解けた時代の考え方と一緒にされるのだとしたら、観点の相違ということになるでしょうね。
<中村教授の主張と同じく中村教授は不当な扱いを受けたと思っている人が多いと思いますよ。>
→それに対してブログ主さんが見解を書かれて、更に「そう思ってない人もいます」という事実を書きました。
ブログ主さんも多様な意見があって良いと述べられています。
ただ、詳細比較等についてはブログ主さんは興味が無いという意向を示されていますので、やめておくことにしました。
中村教授は組織の論理を否定する側なんでしょうし、その中村教授が部下に対しては組織の論理で押し込めてよし、と考えるのであれば矛盾かとおもいます。中村教授側の視点と思われる技術者さんが、そういうことを書いているのに違和感があったということです。
小川社長が、「だけ」としているのは、全部自分でやったという主張に対してなので、本来的には切って捨てるニュアンスではないと思います。ただ、感情的にこじれている段階なので、そういうニュアンスを込めているかもしれませんね。
私の認識ではそれが世間一般のステレオタイプということです。そう思わない人がいるのも承知していますが、実際にどれくらいの人がどうおもっているのか私はもはや興味がありません。
ファーストオーサーうんぬんの話について納得が行かないならば当事者に聞くのが良いと思います。私が聞いた中にはかなり際どい情報も含まれますのでこの辺でやめておきますが、聞いた限り置いてもっとも真実に近いと思われる主張はブログの本文に書いています。あとは技術者さんにご想像頂くか、あるいは独自に取材するなどして生の情報を集めて頂くのが良いと思います。
疑問の全てにおこたえ出来ずもうしわけありませんが、悪しからずご了承願います。
本文と云うと例えば以下になると思いますが、これがその通りで、更にもっと際どいことがあったとしても少なくとも小生は大局的な問題と感じません。それは仮に個別の証言を聞いても何ら変わらないと思っています。
<中村さんの「すべて自分でやった」という趣旨の主張には多くの人が反論します。実際に青色LEDを実現するには無数の致命的な課題があったのですが、その解決策を提案し実現したのは中村さんの周りにいる若いエンジニア達でした。・・・そんな中、みんな必死になって策を練り、頭をフル回転させて一つ一つ突破口を開いていった。そういう状況があるのに、全て自分がやったという主張は受け入れられない、という気持ちの人が多いようです。>
中村氏が青色LEDの開発を創業者に直談判して、当時開発の主流とは言えなかったGaNを選択した。
自ら製造装置の改良にも取り組んで、量産では使われなかったとは云えツーフロー方式を用い、実験には十分使えるGaN基板を作成して日亜内で使えるようにした。
この貢献まででも、(6億円に抑えられたが)報奨金20億円、ノーベル賞受賞でも不思議ではないと考えています。
それが青色LEDの持つ社会的影響力の凄さでも有ると思っています
この辺の認識の違いが大きいんでしょうね
いろんな意見があって良いのではと思います。
色々な意見の一つとして書かせて頂きます。
小生は以下に示す当時の日亜社長小川氏の主張に重要な情報があると感じています。
“日亜化学工業社長の小川英治氏 訴訟騒動の真実を今こそ明らかにする”
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200404_2.html
例えばこの中に次の一節があります。
<当社から言わせれば,中村氏は実用化に向かう研究のための下地を作っただけ。既に世の中に存在していた,赤崎氏が生み出したものと同じ水準の試料を,違う方法で作ることができただけなのです。>
作ることができた「だけ」と、まさに切って捨てています(笑)
しかし、以下の様な見方もあります。
”青色LED裁判は何だったの?”
http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/~nozo/universe/main/mn200607.pdf#search='%E9%9D%92%E8%89%B2LED‘
<404特許は、「半導体結晶膜の成長方法」についての特許で、簡単に言えば「窒化ガリウムなどの結晶を作る装置を改良して、きれいな結晶を格段に速く作ることができるようになった」というものです。
それまで結晶を作ることすら難しかった窒化ガリウムですが、きれいな結晶を格段に速く作ることができるようになったということは、いろいろと条件を変えて次々と結晶を作ることができるようになったということ。このため、青色LEDの材料としてはいろいろな問題を抱えていた窒化ガリウムですが、問題解決のスピードが上がり、青色LEDの実用化につながったということになります。>
「きれいな結晶を格段に早く作れるようになって、色々条件を変えて結晶を作ることが出来るようになり、問題解決のスピードが上がった」という趣旨の解説。
これがまさしく中村氏の成果と想定されますが、小川氏は作ることができた「だけ」で終わらせています。
しかし、小川氏が重視する他の青色LEDの課題であったアニールp型化なども、「問題解決のスピードが上がった」なかで解決された課題という捉え方も可能。
作った「だけ」としか評価しない小川氏発言には大きな違和感を感じざるを得ません。
ただし、あくまで一意見となります。
ノーベル賞については、ノーベル委員会で決まるでしょうからとやかく言う事はありませんが、こうゆう事は必ず光と影があると言う事ではないでしょうか。中村さんは光で現在も日亜で働いている方々は、たぶんコツコツと働いていると、思いますよ。日亜のみなさんもガンバレ!
私は先代の日亜社長は好きでしたが、娘婿の現社長は宗教の件もあり正直言ってあまり信頼していませんでした。
>中村さんの年収は大きな企業の役員に匹敵しうるレベルだったという噂も聞きます。
現社長のコメントでもそのような主張がありましたが、それは事実なのでしょうか?
最悪の場合、退職寸前に給与を上げて退職金も加味した結果が、他の同僚に比べ多く貰っているだけという可能性も否定できないのではないでしょうか。私は確たる証拠がない限り・・・中村氏が働いていた11年の各年の給与の内訳が公表されでもしない限り、「実は日亜が中村氏に相応の報酬を与えていたとされる事実」を鵜呑みにするのは危険だと考えています。口だけならなんとでも言えちゃうわけですから。
そして、お互いに証拠がないのであれば、社員の特許に対する一般的な報酬、報酬が2万円という中村氏の主張が世間に信用されるのではないかと思っています。
中村さんの給与や待遇に関する情報は、たぶん、裁判の資料か何かで公開されていると思いますよ。
私も以前は「裁判の資料か何かで公開されている」と考えていたのですが、どこを探してもその証拠資料は見つかりませんでした。終結から5年立つと記録は廃棄されてしまうので現在は直接資料を閲覧することもできません。
また、裁判の証拠について述べられたものとして下記の記事があります。
日米の両国で裁判を行ってきた経験から「日本の司法制度はおかしい」と今回の会見では何度も繰り返し述べた。特に,米国では裁判に当たり係争に関わる証拠をすべて原告と被告が開示するのに対し,日本の場合は都合の悪い証拠を提出する義務はなく,「個人は大企業に勝てない」とした。
したがって、日亜が証拠を公開していない可能性も否定出来ないと考えています。現社長が記事で何千万円払ったと主張しているのであれば、読者が「証拠はどこかで公開されている」と考えるのは自然なことだと思います。しかし、探しても具体的な証拠が出てこないのは、どうも釈然としません。
私の探し方が悪い可能性も十分ありますので、もし具体的な証拠をご存知の方がいましたら、ぜひお教え頂ければと思っています。主張の証拠があるかどうかがはっきりすれば、「本当にあった事実」の土台を基にしてしっかりと議論することが可能になるのですから・・・
ご丁寧な返事ありがとうございます。裁判の資料に出ていますよ。いま、見れるかどうかは知りませんが。
そもそも、数字の話なので嘘を着くのは難しいのではないでしょうか。どちらかが嘘をついていたら、お互い明細や通帳の振込履歴などでわかるわけですから、そういうような露骨な嘘はつかないでしょう。第三者の機関として税務署などにも資料が残っているはずなので、嘘はつくメリットは無いと思いますよ。
こちらこそご丁寧にありがとうございます。
恐縮ですが、私では裁判の資料に出ているという証拠を見つけることができなかったので、給与の証拠が裁判資料に出ているかどうかわからずじまいです。
濱口様の見つけた情報ソースのURLや書籍の該当箇所をお教えいただけないでしょうか。
よろしくおねがいいたします。
そもそも中村教授が日亜を訴えたのは、先に日亜に情報漏えいで訴えられたからですよね。そこをちゃんと書かないとまるで中村教授が金の亡者で先に喧嘩をふっかけたみたいな印象になりますよね。
あと裁判中は世論戦みたいなところがありましたよね。なのでその際の主張は両者ともわりと戦略的なものなので裁判を有利に進めるために本心でない主張も多々あったのではないでしょうか。最近はわりと本音で話されている気もします。
以下は中村教授の件に対するただの個人的感想ですが、面白いのは、中村教授の裁判は日本のエンジニアの待遇改善という側面もあったわけです。中村教授の裁判の結果、実際に、発明報奨金を増やしたりという動きが企業の中でありましたよね。ただ、中村教授の主張する待遇改善というのは、全てのエンジニアの待遇を良くしろという意味ではなく、成果を出す優秀なエンジニアの待遇を成果に見合った形に改善する(そして、できないエンジニアの給料は下げる)という意味だと思うのです。これに対して、自分に自信があったり成果を出していたりするエンジニアや、年功序列で割を食っている優秀な若手エンジニアはほぼ賛同する一方、成果も出せない、やる気もないエンジニアや長く会社にいるというだけで管理職についているようなエンジニアは嫉妬や妬み、焦りなどから中村教授に否定的な意見を持つように思います。もうひとつのパターンは日本人特有の忠誠心により、本来は中村教授の主張が通ったほうが自分に有利になるのになぜか会社側の味方をしてしまう人々でしょう。この日本人の特性には良い面、たとえばまとまりやチームワークの良さ、もあるので私は一概には否定しませんが、個人的には違和感を感じます。
私は日本とアメリカの両方の会社で働いた経験がありますが(現在はアメリカ)、中村教授のような考え方の日本人は間違いなくアメリカに来たほうが幸せになれます。また、自分に自信がある人、成果を出しているのに正当な評価がもらえていないと感じているエンジニア、自分より早く入社したというだけで成果も出していない社員が自分より良い給料をもらっているのが許せない若手社員、企業と自分との関係は一対一であり上下関係などないと考えている社員、こういった方々は現在の日本にいるよりは絶対にアメリカに来たほうが幸せになれます。こういった主張は中村教授もされていると思います。逆に中村教授の姿勢に違和感を感じる方は日本のほうが合っているのだと思います。
日本もアメリカ的になったほうが良いのか?日本は日本的でいたほうが良いのか?過去の日本は実はアメリカ的だったのか?そういった議論がもっと活発になればよいと思います。
コメントありがとうございます。鋭い切り口ですね。
中村さんの裁判戦略で上手いところは、日亜とクリーという企業間の機密や特許のやりとりに関するビジネス上の戦いを、「優秀な技術者の待遇向上」、「アメリカと日本」という取っ付き易い図式に書き換えたということだと思います。これらの一般化された論点でみると、pppさんのおっしゃるような論の展開になるかと思います。世論も、中村さんの側に付く人の方が圧倒的に多くなる。裁判の時点では、実際にそうなりました。私もこれら一般化された視点では、中村さんやpppさんの主張に賛成します。
しかし、これらの図式が青色LEDにおける一連の事実を正しく表しているかというとそうでもないのではないでしょうか。
例えばアメリカ式の成果(能力)至上主義を標榜するならば、誰がどの成果を出したか、出せる人か、という部分にフェアでなくてはなりません。エンジニアの待遇改善を標榜するならば、同僚の成果を守るよう行動するべきです。もし、裁判における中村さんの主張と事実に矛盾がなければ、この議論はここまでややこしくはならなかったと思います。
もちろん、裁判ゆえの脚色が入っていたというのは十分ありえる話かと思いますよ。でも、最近論調が柔らかくなったかと言われると、どうでしょう。肝心のところではお互いまだゆずらず、という感じがします。
まあ裁判上の都合の良い戦略といってしまえばそうですが、一石を投じたという意味では意義のあることだったと思います。ただ、意外に最近アンチ中村派な記事や意見をネットで良く見かけるので必ずしも世論が中村教授の味方というわけでもなさそうなのが残念です。
>エンジニアの待遇改善を標榜するならば、同僚の成果を守るよう行動するべきです。
これは大変日本的な考え方ですね(良いか悪いかは別です)。中村教授の主張するエンジニアの待遇改善というのはこういうことではないと思います。中村教授はエンジニアがもっと自己主張(特に会社に対して)をし、自立心を持つことによって、結果的に人材の流動化を起こし、それによって企業がエンジニアに対して成果に応じた正当な対価を支払わなければその人材を他社に持っていかれるというまさにアメリカでおきている仕組みにすることによってエンジニアの待遇を改善(もちろんできない人にとっては改悪ですが)しよう、ということだと思います。そこには「同僚の成果を守ろう」という概念は無いです。もちろん同僚の成果を横取りするのは良くないですけどね。アメリカではこういうことをするとその人の業界での評判が悪くなって転職できなくなるので実際にやる人はあまりいないと思いますがあくまで自己責任・個人主義の世界なのでその人次第ですね。以上のとおり、私は中村教授の主張と行動は矛盾していないと思います。
どちらの仕組みの中で生きていくかは個人の選択ですが、私は最初のコメントにも書いたとおり、成果主義+自己責任の世界でやっていきたいエンジニアは現状ではアメリカに来たほうが幸せになれると思います。
pppさんが言われるように、そもそもをどこに取るかで印象は大きく変わってきますよね。私は、中村さんがCREEのストック・オプションを受け取ってCREEの一員になったところがスタートだと考えていますので、お金の亡者とまでは言いませんが、待遇を求めてアメリカに行った人という認識でいます。
当然、裁判もCREEの作戦に従って、イメージ戦略として強い会社にいいように使われてきたスレイブ中村を植え付けていったような印象があります。成果について言っているときには小さな会社、実力のない中小企業で頑張ってきたというのと比較するとあまりに都合が良すぎる様に思います。
このように書いていきますと、中村さんを批判しているように感じられる方もおられるかと思いますが、日亜化学に在籍中に成された成果についてはノーベル賞にふさわしい素晴らしい成果だと思っていますし、これらのことで中村さんが成したことが少しも損なわれることはないと思っています。
ただ、同様に待遇を求めて韓国企業に渡った人たちに対する風当たりに比べて非常に大きな差があるなぁという印象を持ってしまいます。同じ日本企業のライバル会社に在籍している人でも国によって風当たりに差があるのはどうしてなんでしょうか。
まあ最近では中村さんもソウルセミコンダクターという韓国の企業とも仲良くしておられるようですね。
http://www.businesswire.com/news/home/20100324006009/en/Shuji-Nakamura-Prominent-LED-Lighting-Scholar-Inventor#.VD-ehvl_t8E
待遇(金銭以外の地位も含めて)を求めてアメリカに行ったというのはその通りだと私も思います。それに関して眉をひそめるか、当然だと考えるかは人それぞれ価値観の問題と考えます。
アメリカの企業と契約しているわけですからその企業の利益および自分の利益のために裁判をするのは悪いこととは思いません。また、裁判になった以上、勝つための戦略を取るのは当然と私は思います。
韓国企業に行った場合により批判的な人が多いのは確かにそうかもしれませんね。これは感情的な問題でしょうね。
価値観という面で言うと韓国企業はアメリカ的価値観で行動しているのでしょう。やはり現在の状況ではもし日本企業が社員の海外企業への移籍を防ぎたいならそれに見合った報酬を約束するしかないでしょうね。
日米の比較や個人対会社の問題と、今回の問題は切り離して考えるべきというのが私の主張です。いっしょくたにしてしまうと何を論じているのか分からなくなります。そもそもこのページは日米比較を主題とはしておりません。
もし仮に中村さんがおっしゃるような高尚な目的を持っていたとすれば素晴らしいことです。しかしそのために他人を犠牲にしてよいとは思いません。高尚な目的のために他人を犠牲にすることの是非と、日米の違いの話は別次元の問題ではないでしょうか。
※一転追記です。エンジニアの成果を「守る」というのは少し表現が悪かったです。より正確な書き方をすると「守る」ではなく「尊重する」ということになるかと思います。
このページの主題が中村教授と日亜の訴訟問題に関してだとすると(私の理解ですが)、実は両者の対立はアメリカ的価値観と日本的価値観の衝突なのではないかと思うのです。中村教授が大きな世界的な成果を挙げた中で海外の他社から引き抜きのオファーが来るのはアメリカ的価値観から言うと当然のことで実際中村教授はそのオファーを取りました。濱口様は日亜が「豊富な給与と自由な待遇」を与えたとお考えのようですが、アメリカ的価値観を持つ中村教授にとっては自分の成果に対する待遇としては十分でなかったと考えたのでしょう。日亜の持つ日本的価値観から言うと中村教授の競合企業との契約は許せないことだったのでアメリカで訴訟を起こした。結果、アメリカでは中村教授が勝利しました。一方、中村教授は自身の持つアメリカ的価値観をもとに日本で訴訟を起こし、負けたわけです(実際は和解ですが本人は負けと言っています。)まあその他にもいろいろと人間関係の問題などあるでしょうが、大きな視点で見ると私は両者の衝突の原因は価値観の相違であると思うのです。なので濱口様がおっしゃるように中村教授が正義で日亜が悪という見方は偏っているのでしょうね。
>しかしそのために他人を犠牲にしてよいとは思いません。
私は実際に何があったのか当事者でないのでわかりませんが、おそらく中村教授は自分こそが「日本の悪しき慣習の犠牲者」だと思っているのではないでしょうか。ただ、元同僚の方が自分の成果も認めて欲しいと考えるのは私も理解できます。
丁寧なコメントありがとうございます。おっしゃるとおり、成果を出した人や成果を出しそうな人がより良い報酬で引き抜かれるのは当然です。
しかし、このページの主題は訴訟問題というdryな問題ではなく、青色LED開発の内実はどうだったか?という極めてwetなテーマを取り扱っています。大きな観点で全体像を見るという切り口ではなく、もっとミクロな人と人の問題という捉え方です。
pppさんはバイアスには強そうですが、一般的な人にとって、アメリカと日本の比較や、個人と企業、優秀な技術者の待遇向上といったマクロな観点は、細かいところが見えてこなくなるばかりか、事実関係をその図式に合わせて修正するような色眼鏡が掛かってしまうことが多いように思います。このようなわかりやすい一般化されたマクロな図式で物事を見ようとすると、自分の持っている不満や主張を知らず知らずのうちに仮託してしまうものです。結果として、中村さんをむやみにヒーロー視したり、必要以上に有能なエンジニアとして捉えてしまい、その結果全体の見方もねじ曲がってしまう、ということが起きてしまいがちです。優秀な人が相応の報酬を受けるのは当たり前だろう。。。と考えているうちに、中村さんがそれに見合った人だと思い込んでしまう、という具合です。
よって、今回の問題を深く考察したい人は、一旦このような紋切り型の見方を捨てて、もっとミクロな事象に目を向けて、事実関係に着目したほうが良いのかなと思っています。そういう観点からこの記事を書いています。
もちろんpppさんのおっしゃるような日米比較という観点で考えるのも良いと思います。ただ、その方式で見てしまうと「価値観の相違」という表面的な結論で終わってしまうような気がしています。「カラスは黒い」というのは当たり前のことですから、もしもその方向性で考えるならばもうちょっと踏み込んで「なぜカラスは黒いのか」「黒い必然性はあるのか」「どのように黒くなっていったのか」といったような様々な観点から本件を分析したほうが面白いと思いました。そういう意味で、スカラベさんが結構面白いことを書いているように思いますので、そちらで議論してみると新しい見方が出てきて良いかもしれません。
>今回の裏の側面としてマスコミに再びとりあげられているのが中村さんと日亜化学工業株式会社の訴訟問題です。今日はこの話をしたいと思います。
とあるように、ページの主題は訴訟に関してだと認識していましたがそうではないようですね。失礼しました。
そうですね、内実を知らない部外者は報道内容のみで判断してしまいがちですし、日亜側の個人レベルでの意見(ミクロな意見)というのもなかなか見かけないのでこのページはそういった意味で貴重だと思います。
私は青色LEDの詳細も裁判の詳細もチェックしていませんし、もともと今回の件の詳細よりも、エンジニアの働き方・日米の比較といったことに興味があったので、その観点からいろいろ書かせて頂きました(ページの主題とは違ったようですが)。おかげさまでスッキリしました笑
いろいろとご丁寧に返信頂きありがとうございました。それでは。
濱口様の説明最もです。大変合点のいったお話しでした。
たくさんの書き込みがあるようですが、知財云々のことを語るなら、中村裁判の件はネットでいくらでも示唆に富む論文が転がっています。せめて、この2つの文書くらいは読んだら、1審がかなり無茶である理由ぐらいはわかるのに。
http://lex.juris.hokudai.ac.jp/coe/pressinfo/journal/vol_8/8_1.pdf
http://www.doshisha-u.jp/~ey/images/pdf/BlueLED_Judgment.pdf
文献のご紹介ありがとうございます。二つ目の山口先生の論文、客観的で良いですね。かなり中立的でロジカルな意見だと思います。
「中村さんが404特許を押した理由が分からないが」という趣旨のコメントが繰り返されています。この疑問は、少しでもこの技術を知っている人ならばだれでも思い浮かぶもので、ここを腹の底から疑問に思えるか思えないかで全体の見方が変わる、タンカーのラダーのような論点だと思います。ホント、ポイントはここなんですよねー。
もっとも、外面的事実だけしか知らない人はこのラダリング(なぜ404なのか?)を論文に書く勇気まではもてないと思います。内部の詳しい事情についてもよく調べられた上での示唆的表現だと感じました。でなければ岩佐さんの名前出せないし。
NTTの松岡さんが出てきたのもさすがによく調べられてるなという印象です。ある業界古参の研究者は彼にノーベル賞が送られないのはおかしいと言っていましたが、一理あると思います。
山口先生は元NTT基礎研究所の研究員だそうです。どうりで詳しいわけです。
現在先生は京都大学に移り、総合生存学館思修館の教員になっております。
日経テクノロジーオンラインに面白いコラムを発表されております。コラムでも指摘されておりますが、(直接的には言及されておりませんが)、異能の者を評価することについては肯定的です。だからこそ、前述の論文で、すべてを中村氏の成果とすることについては明確に否定しているのでしょう。
仲村氏が特許権の会社帰属について反対の論陣を張っておりますが、冷静に議論が進むことを望みます。
併せてノーベル賞表彰の技術的背景も読むとなかなか。。。。。
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2014/advanced-physicsprize2014_2.pdf
お詫びです。
タイトルだけを見て、感情的で見当外れな投稿をしてしまいましたが、今までの投稿を読ませて頂き、とてもまじめな論争をされている処に茶々を入れる様な事をしてしまい申し訳御座いませんでした。削除して頂ければ幸いです。さて、今回の論争の主旨とは外れてしまうかもしれませんが、私は以前プログラマーとして主に企業内のシステム構築に携っていました、その時の仕事仲間の意見で、技術者の報酬は、時間基準では無く、貢献度を基準にするべきだと言う者がいました。当時は派遣社員として働いていましたので、仕事の内容に関係なく、時間だけを基準として報酬が決められていました、ですので社員の中には、やった仕事の内容よりも労働時間を自慢するような風潮が蔓延していました。新人もベテランもみな同じ基準ですので、新人にとっては、有り難い事かもしれませんが、ベテランにとっては不条理と思われる待遇でしたが、技術者としては、金銭的には、食べて行けるだけの報酬が有ればそれで十分で。それよりも自分の技術を向上させる事が出来る仕事や環境を用意してもらった方が良いと思う者も多く、その中の優秀な人達の多くは、他社に転職したり、会社を立ち上げたりしていました、ですが、えてして技術者は、広報や営業には弱い人が多く、特に自分で会社を立ち上げた人は、技術の向上どころか、スポンサー探しや営業活動に時間を取られ、結局本業の方には手が回らなくなる事も多く、そんな時は、会社に残った方が良かったかな、等と考えなおす事も多々ありました、私もその一人です(笑)私の考えですが、技術屋には、物を創り出す技術屋と使う技術屋の2種類の人間がいて、その両方の技術屋を同じ基準で評価する事自体が、そもそもの誤りだと思います、そして今回の件に関しては、まさに作る技術屋の話だと思います。新たな技術の開発と言うのはある種ギャンブルのような物だと思います、不謹慎な例えですが、競馬に例えると、会社が馬券の購入者で、研究開発費が掛け金、売り上げが配当、そして技術者はジョッキー、勝てば会社は配当で儲かりますが、外れればムダ金になります、ジョッキーも勝てば賞金が貰えますが、負ければ報酬は有りません、優秀な技術者が転職したり引き抜かれたりするのは、ジョッキーがより優秀な馬に乗りたがったり、より良いスポンサーが付いたりするのと同じでは無いのでしょうか。今回の件に当てはめると、特許申請時の手当が賞金で、その他に、馬券の購入者が大儲けした時に、ジョッキーが、自分が走って儲かったんだから、自分にも分け前をくれと、言っているようにも見えます。表現力が乏しく、不真面目な投稿だと思われましたら、削除して下さい。お手数をお掛け致しますが、よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。競馬の例えは面白くてわかりやすいですね。不真面目とも思いません。
私も同感で、中村さんがアメリカではもっと待遇が良い、と主張しているのは、あちらでは技術屋が経営者として馬券の購入をするから、という部分もあると感じます。
中村さんの件でいろいろ書かれていますし、テレビでも取り上げられていますが、日本人がノーベル賞受賞、すばらしいことです。これちっぽけな日本の評価ではありません。これぼど日本人に勇気を与えることはありませんよ。だいたいノーベル賞を受賞する人は、平和賞を除いて変わっている人が受賞していますよ。単にそのことを喜んで評価すれば良いことです。日亜がどうのこうの、協力者がどうのこうのではなく、中村さんがすごい人だっただけです。それ以外に何もないでしょう。中村さんが日本のスケールではなかっただけですよ。これまでノーベル受賞者の多くは日本ではなく海外で受賞しているじゃないですか。これが本当の日本の問題です。